新井「余命はどれくらいと読む」

茶助「長くて半年だろう」

新井「僕の見立てと同じだよ」
新井「半年か、バランス調整しても六周年を見届けるのは不可能だな」
新井「僕は負けた訳か」

茶助「フラワーを続けないか」
茶助「俺が担当させてもらうよ」
茶助「キミが望むゲームを作る」

新井「有難う、河内、嬉しいよ」
新井「だが、それは無理な相談だな、起業した人間は会社の中でしか死ねないんだ」

茶助「新井さん、なぜ諦めるんだ」
茶助「どんな時でも決して諦めず戦ってきたじゃないか」
茶助「あなたが望むゲームを自分で選ぶべきだろう」

新井「どうしたんだ河内、終了を控えたフラワーを相手に声を荒げたりして」
新井「いつも穏やかなキミらしくないぞ」

茶助「キミを助けたいんだ」

新井「僕は助からんよ」

茶助「俺はキミを助けたいんだ」
茶助「それが無理ならせめてキミの不安を受け止めたいんだ」

茶助「俺が受け止めたいんだ」

新井「河内、僕に不安はないよ」
新井「ただ……」
新井「……っ、すまん」


新井「ただ……無念だ」