老子は八十年胎内にいたという。その話を聞いたものが老子に問うた。
「今日先生に伺いたいのでございますが、胎内に八十年おいでになったということで、お腹にいらっしゃいますときは先生、どういうお心持ちで?」
「いや、母の胎内というものは、それは暑くなく、寒くなく、まことに心地のよろしいものでね。まぁ、例えるならば、とんと秋という気候でしょう。」
「ほぉう、どういうところで、お見分けがつきました?」
「おりおり、下から松茸が出るから。」