『タイシェトは平気だよ』
『だから今回は他の娘を強くしてあげて』

明らかにウソである
そう語る彼女の声は震え、肩は揺れている
そして何よりその瞳が語っている『もう馬鹿にされるのは嫌だ』『私も車掌さんの役に立ちたい』と・・・
それでも心優しいタイシェトは隣にいるペンシルバニアを見るとどうしても自分を強化してくれとは言えないのだ

ああ、この子を強化してあげればその顔がどんなに輝くことか・・・そう思いアンケートのDグループのボタンに手をかけたときに車掌の脳裏に昏い考えが浮かぶ

『タイシェトの曇った顔をもっと見ていたい・・・』と