あやらぶが中華風な理由はちゃんと語られてゆ

加茂屋:
僕は以前、別の会社のデザイン部でイラスト指示やコンセプトデザインの仕事をしていたんです。シナリオとイラストの橋渡し役の仕事をしたくてテクロスに来たんですが、プロジェクトに入って一番最初に気になったのが「時代感」でしたね。
安倍晴明の時代から1000年くらい経った大正時代のイメージ、と聞いたんですけど、その設定ならそもそも平安京の時代感であるはずがない。そこで、平安京の陰陽師の時代が1000年続いたIFのファンタジー和風世界として話を構築していきました。
平安京って、実は渡来の文化が多いんですよ。平等院鳳凰堂にも唐の時代のデザインがある。そこから発展していったんだから、和風世界といえども渡来文化が組み込まれていておかしくない。
それで僕が取り入れた要素は中国系、インド系、インドネシア系、ギリシャ系……和風のシルエットは保ちつつ、民俗文化にもそういうエッセンスを足していきました。

田沼:
確かに。あれができる前の陰陽寮は、平安京って十人が聞いて十人が思い浮かべるような一般的なビジュアルだったので……本当に助かりましたね。物語の舞台も大陸になりました。あやらぶ世界は現実の日本と違って島国じゃないんです! 
気付いてるユーザーさんもいらっしゃるみたいなんですけど、ユーラシア大陸みたいなイメージですね。普通の和風ゲームじゃないというのをここでも見せています。インドとも地続きなんですよ。