「来い!神群!」
俺の最愛の人の勇ましい声とともに、周囲は木々のざわめきを残し静寂に包まれた。
「来て!Baphomet!!」
人々は俺たちを一瞥すると足早に立ち去って行く。
「一匹残らず根絶やしにしてやる!!」
彼女は虚空を見つめながら叫び続けた。
俺は世界を守れなかった悔しさを噛み締め、最愛を乗せた車椅子の重さを手に感じながら歩き続けた。

これが現実