元々は花国フランフラワの王女であり王宮内で大切に育てられていたのだが、災禍の配下となった魔王ラグナロクの侵攻によって王国は壊滅。
ジャンヌは辛うじて生き延びたものの、祖国を失い、最愛の家族である両親が惨殺された姿を目の当たりにし、大きなショックを受けた。
そのショックの影響で一時は失語症を患い、今もなお「〜だゆ。」などの舌足らずな口調となっている。
また、フランフラワがゼタから搾取を行い、『犬国』と呼んでいたことにも少なからずショックを受けており、両親への信頼すら揺らいでしまった。
肉体的にも一時は貧民街の劣悪な環境で生きていた悪影響で発達障害に陥っている。
黒騎士に保護された後は、彼に過剰に依存するなど危うい状態が続いていた。
現在は黒騎士だけでなく、零式達も協力して彼女のカウンセリングを行った結果、だいぶ状況は改善したものの、今もなお彼女は不安定な状態である。
この辺り、本作中では基本的に「パパがいる」状態であるため顕在化するケースはあまり見られないが、コラボ先でパパがいない状態に陥った時には思いっきり暴走した。
―――ジャンヌが不安定な理由は上記の過去のトラウマによるものだけでなく、もう一つ理由がある。
それは彼女の頭の中で響く“御聖告”。
純潔の誓いを守ってミナシゴノユウシャとなり、チスイノマンダラを打ち砕いて『災禍』を倒すように告げるその声に、ジャンヌは苦しみ続けている。
“御聖告”の正体は災禍である黒騎士を打倒して、チスイノマンダラを打ち砕いた並行世界のニルヴァーナのジャンヌからのメッセージ。
自身に倒されてもなお逃げ延びた災禍を危険視した彼女は、別の世界のジャンヌに警告を届けていたのである。
ラグナロクとの戦いの中で黒騎士が災禍であることを知ったジャンヌは、ミナシゴノユウシャとしての使命と黒騎士への愛情の狭間で苦しんだ末に、黒騎士を信じられなくなり純潔を腐らせてしまった。
それは彼女がミナシゴノユウシャとしての資格を失ってしまったことを意味していた。
ニルヴァーナを襲った張本人であるもう一人の『災禍』はそんなジャンヌに見切りをつけて、彼女をチスイノマンダラの向こうにある『ミナシゴノユウシャの廃棄場』に叩き落した。
そして彼女の代わりにこのニルヴァーナとほぼ同じ歴史を辿った並行世界から別のジャンヌを召喚した。
第2章以降に黒騎士達と行動を共にしているのはこの代わりとして召喚されたジャンヌである。
こちらのジャンヌは黒騎士と出会ったことがなかったため、当初は彼に対して余所余所しい態度をとっていた。
一応、徐々にこの世界にいたジャンヌの記憶がフィードバックされており、少しずつ黒騎士との思い出を知りつつあるのだが、今度は自分のものではない自分の記憶と黒騎士への愛情に少なからず苦しんでいる。
一方、元々のジャンヌがどうなったのかというと――?