おだいじの中身が知りたくて────。
浜松市東区内のショッピングセンターで、ポテトチップスのおまけのおだいじの入った袋25個に、じゃんゆは大喜びだった。
「えへへぇ、いっぱい買っちゃったゆぅ」
じゃんゆが一人で買い物をするのは久し振りのこと。
ヘンゼルは相変わらず忙しくてじゃんゆの相手をしてくれなかったけど、今度の休みには一緒に遊んでくれるらしい。
「んゆ♪んゆ♪」
嬉しさのあまり、鼻歌まで飛び出してしまった。早速サンサン園の武器庫に持っていこう。
「ゆいしょ、ゆいしょ」
袋いっぱいのポテトチップス抱えて床に座り込むと、じゃがいもが潰れたような音が聞こえた。
「んゆ?」
おかしいなと思って、袋に手を入れてみると、今度は何か柔らかいものが指先に触れた。
「んゆぅっ!?」
慌てて手を引っ込めて、恐る恐る視線を落とす。そこには、透明なビニールに包まれたピンク色の物体があった。
それは、まるで――そう、赤ちゃんの拳ぐらいの大きさのさくらんぼみたいだった。
その正体に気付いた瞬間、全身から汗が噴き出した。
「ふにゃああああっ!!」
じゃんゆはその物体を地面に叩きつけた。べちゃっと嫌な音を立てて、それは弾んだ。
「うぅ……うゆうううううっ!」
恐怖と嫌悪に駆られて、泣き出してしまった。
どうしてこんなものが自分の身体から出てきたのかわからない。パパのおまたについてるモノと同じ形をしていたけど、パパのモノよりずっと小さい。何に使うものなのか見当がつかない。ただひたすらに気味が悪い。
早く誰かに捨ててきて貰わなければと思った。
「おねがいゆっ!たすけてゆぅっ!うにゃあああっ!」
サンサン園中を探し回ったけど誰もいない。
「んゆっ、ふにゃぁっ、ゆぅぅ〜〜〜っ!!」