時の止まった“約束の場所”で、じゃんゆは自分の純粋な心が腐っていく様子を見ながら、パパに問いかけました。
「……ァーア。腐っちゃってゆ」
白百合が色あせて、血の乾いたような色に、萎れていく中、じゃんゆはお花にかけた純潔の誓いのおまじないがうまく機能しなかったことを悲しみました。
「パパ、見て……お花が腐っちゃった……ふふっ♪
このお花にはね、おまじないをかけたの。純潔の誓いの……永遠を願うおまじない……。
じゃんゆの心が純粋だったら枯れない。そーゆーおまじないだった……だけど……。
だめだったみたい。純粋とは、信じることって……おとゆ様が言ってたの。
じゃんゆは……誰かを信じられなくなったんだね……。ねぇ……パパは、誰のことだと思う?」
枯れて腐った百合を捨て、じゃんゆはその人物を指差しながら、パパに問いかけました。
「その人はね、じゃんゆをここまで腐らせて、壊した人だよ。ね……パパが、災禍なんでしょ?」
手から抜かれた復讐の刃が、地面に突き刺さる音が響きました。パパはじゃんゆに背を向け、黙り込んでしまいました。
「やれやれ、まただよ、パパ。こうなったら、じゃんゆが一人でやるしかないんだゆ」
“パパ”と呼んでいた男は、何も言わずにただじっとじゃんゆを見ていました。静寂が立ち込める中、じゃんゆの言葉が続きます。