「自分にはトラム様の声が聴こえるんだ」

古来、それは妄言であった。ひとたび発すれば、数多の王子達から深い憐れみと僅かばかりの畏敬を向けられる言葉であった。
そうだな俺にも聴こえるよと、何の実にもならぬ慰めを受けては枕を濡らした者のなんと多きことか。
それがどうだ。おお、どうだ。在るじゃあないか。確かに此処に、叶ったじゃあないか。

もう誰も哀しむ必要はなく。臆する必要もなく。高らかに叫ぶと宜しい。
「自分にはトラム様の声が聴こえるんだ」、と………


え?内容?
オーソドックスな朝ちゅんだからひたすらに顔を緩ませながら寝っ転がってればいいんじゃない?
私はそうしたよ。多分とても他人様には見せられない顔しながらいちゃいちゃしてたよ。
だって休日デートのその朝にえっちするお話よ?この美亜神と。耳元に御声のあるままに。
表情筋が死なない王子が果たしておりまして?

あぁそうそうオマケもよくってねぇ、おはようからお誕生日までを彩ってくれる優れものでねぇ。
ちょっとふっかいちゅーが堂々と混じってる辺りも実に大変に大変でねぇ

うん。
うん。


声が聴けてよかったなぁ…!ほんとによかったなぁ…!なぁ…