より正確には、その朝貢品として送られてから帰国が出来た女性のことを還ク女(ファンヒャンニョ)と呼んで差別・蔑視していた。*1
朝貢とは、分かりやすく言うと中華帝国への貢物のことで、こちらは説明すると長くなるし本題とはあまり関係ないので割愛。
この朝貢の歴史自体は非常に長い(それこそ三国の頃には既にあったと言われている)が、Twitterの紹介にて三田渡(さんでんと)の盟約とあるように、彼女の元ネタはその盟約における朝貢の扱いである。
これは1637年1月30日に清と李氏朝鮮との間で行われた丙子の乱の終戦講和条約だが、そもそもこの頃の李氏朝鮮は清の前である明の時代からそちらの属国なので、明の属国→清の属国という正式な属国引き継ぎの盟約となる。
この辺りは明がどのようにして滅び、清へと変わったかという話なのでやはり割愛。興味がある人はそちらを調べてみよう。
なお、朝貢で贈られた女性が中華帝国内で王妃になった等というケースも、少ないが存在している。
現代基準で考えれば、女性蔑視・軽視と差別意識が限界突破したような話題なので、あえて詳細は語らない。というよりあまりにもセンシティブ過ぎて触れたくない。
ただ、この逸話を聞いただけで大体どういうものかお察し頂けるだろう。
朝貢で見目の良い女性を優先的に贈っていたため、李氏朝鮮時代の末期には醜女しか残っていなかった。
まあこのファンヒャンニョという言葉自体が、物凄くざっくり言うと「貢物として贈ったにも関わらずお眼鏡に適わなかった役立たず(オブラート表現)」ということである。酷い。
本作のファが過去生の記憶を思い返しただけでよしがあっさり反応したのは伊達ではない。
ある意味、ニルヴァーナは文字通り彼女にとっての救いの世界なのかもしれない。いやほんとに洒落ならんのですこの話…。
ちなみに、本来的な話で言えばこの貢女と羊飼い要素はあまり繋がらない。
というより元=モンゴル帝国の時代には朝貢という制度そのものが取られていないため、あえてその象徴とも言えるテムジンと絡ませた結果なのかもしれない。