「この通り米がないわけじゃない、米不足じゃなくて『安すぎる米不足』なんですよ。地域にもよりますがね」
9月、都内米穀店。60代店主は店内に積まれた米を前に、一部で騒ぎとなっている「米不足」について冷静に話してくれた。
「安すぎる米不足」とは例えば、これまでスーパーやディスカウントストアなど特売価格で販売されてきた米のことだという。
「すでに新米も入荷し始めています。
例年に比べれば減ったのは事実ですが、米をあらそって買い占めるほどじゃないし米騒動なんか起きていない。
ただ、いままでの安すぎる米はなかなか手に入らないでしょうね。
これまでの一般販売価格の安さ、とくに一部店舗の安さが異常なだけですから」
確かに店には「新米」と書かれた札つきで積まれた米も十分ある。
産地や銘柄にもよるが、この店では以前より千円か、それより少し高いだろうか。
「もう少し高くてもいいくらいですよ。
物流コストや燃料費、米農家の負担を考えたらこれまでが異常だったんです。
安すぎる米って、誰かが泣いていたから安かっただけですよ」