黒騎士の設定を詰めていくのと同時に、大きな疑問が生まれていた。
「何でミナシゴたちは黒騎士が好きなんだ?」
「ふつう女の子が会って間もない年上の男性、いきなり好きになって一緒に住んだりしないよな?」
「しかも愛し合っちゃうってこれ大丈夫かな、黒騎士」
という、美少女ゲーム作ってるのに、元も子もない疑問だ。
しかし筆者の僕が疑問に思う点を未消化のまま提供して、読み手が納得する訳がない。
この点をクリアする必要があった。
なので、実はここを一章のストーリーそのもののコンセプトにした。
そう、ジャンヌの御聖告である。
ストーリー一章では、メインヒロインのジャンヌが「パパを──せ」という、彼女だけに聞こえる謎の声に悩まされる。これが御聖告だ。
ジャンヌはパパの正体を疑い、葛藤を抱えるが、パパである黒騎士は変わらず彼女に愛情を注いでいく。それがまた彼女を苦しめる。
この模様と結末は物語の中でも重要な要素でもあるが、同時に、上記の疑問である、「何故ミナシゴは黒騎士を愛するのか」という疑問の答えを担っている。
ここが、このミナシゴ世界への入り口であり、ジャンヌの悩みと道筋が、全ミナシゴが彼を愛し、また彼もミナシゴを愛する理由の原初となっている。
また同時に、こういった点においてもライターチームが丁寧な設定やストーリーを補完・設置してくれた。
サンサン園に保護されたミナシゴは面談や短期間の観察をしたり、問題がある場合や危険がある場合は隔離したりと、作中の機関によって段階的に保護されている。
その経緯そのものが感動的なストーリーやミナシゴの魅力に繋がったりもする。
この点もよく工夫して頂き、世界観の説得力とおもしろさに繋がっていると感じ、感謝が絶えない。
つづく