次に、DMM におけるランキング改善の具体的な難しさや課題感を紹介します。
ノイズの多さはランキングの良さによってカバーすれば良いと述べましたが、検索結果からノイズを判別してランキングの後方に位置させることは容易ではありません。
特にサービスが抱える商品点数が多くなればなるほど相対的にヒット件数が多くなるため、結果としてノイズが多く含まれる傾向にあります。
動画や電子書籍のような嗜好性が高い商品の場合、アクション映画1つ取ってみても出演者やアクションの内容、時代設定など、嗜好性に対する変数は数多くあります。
アクション映画だからと言ってこれを1つにまとめると、そのほとんどがユーザーにとって不要なものになりかねません。
ノイズはユーザーによって様々なのです。
動画や電子書籍が映像や画像を主体としたコンテンツの場合は検索が更に難しくなります。
理由は、これらの商品を構成するのは画像や音声であるのに対し、探し出す時の手段として文字列を使用しているからです。
映像や画像に対するユーザーの嗜好性は非常に言語化しづらく、それが検索の難しさに繋がります。
そのため、検索された文字列からユーザーの意図を汲み取るアプローチや、商品につけるメタデータの整備、潜在的にユーザーがどのような商品を欲しているのか推定するアプローチなどは非常に重要と言えます。