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「恋人になれなくて。奥さんになれなくて。女として求められなくて。
だけど、わたしは。わたしだけは――
他の誰にもなれなかった……あなたの友達。親友に。いつの間にかわたし、なってたんだなぁって」

あなたへの恋を諦めて、隣人として、幼馴染として健気にふるまう、お隣に住まう看護師、有島ありす。

そんなありすが久しぶりに、あなたを頼ってきてくれます。
人と半妖とあやかしすべてのちびっこたちが対象となる、おててあらい教室。
あやかしたちのリスペクトを集めるあなたがお手伝をしたことで、ありすの言うことをあまりきいてくれないあやかしのちびっこたちも、おてて洗いを真面目に学んでくれます。

お礼を兼ねた、ふたりきりでの診療所でのひととき。
あなたとあなたの家族みんなの健康のため、ありすは惜しみないレクチャーを行って、おねぎらいのマッサージ、そして耳かきまでをも施してくれます。

ちびっこたちの相手につかれはて訪れる、ほんのわずかな昼寝の――添い寝の時間。

あなたの寝息にまぎれこませてありすが零す、ほんとの気持ちは――
きっとあなたに嬉しさと、そしてわずかな切なさを、感じさせてくれることでしょう。