>>757
語り手は、ノルウェー船「アラート号」の生き残りであるグスタフ・ヨハンセンの証言を通じて、これまで断片的だった怪異の全貌を知る。
太平洋の孤島で、幾何学法則を無視した異様な都市ルルイエが海中から浮上し、そこから大いなるクトゥルフが目覚める。
クトゥルフは人類の理解を超えた存在で、姿を見ただけで正気を失わせ、意識や夢を通じて世界中の人間に影響を及ぼしてきた古の神だった。
ヨハンセンたちは必死の抵抗として船をクトゥルフに突っ込ませ、一時的にその身体を破壊するが、それは殺したのではなく、眠りに戻しただけに過ぎない。
語り手は、これらの事実をつなぎ合わせることで、人類が自分たちを世界の主人だと思っているのは幻想にすぎず、
地球は太古の異神が再び目覚めるまでの「仮の静寂」にあるだけだと悟る。
そして彼は、自分がこの真実を書き残したことで、
いずれクトゥルフの信奉者や、真実を恐れる者たちに殺されるかもしれないと予感しながら物語を閉じる。