『リスト403までチェック終了。』
『数値に問題なし。おつかれさま。三人とも上がっていいわよ。』

モニター室に上がってくると、シミュレーションプールの向かいの窓に初号機の顔が見える。

「機体の方も問題なしね。」
「はぁ〜あ、いつまでこんなこと続けなきゃいけないの〜。」
「敵さんがおいでになるまでよ…。」

テスト後のいつもの女性陣の会話の輪から離れて、作業ルームのガラスに近づく。
小さく見えるオレンジ色の制服達。キョロキョロと目くばせしていると、その中の一人がこっちに気がついて手を上げた。
すぐに階段をかけおりて、作業足場へと向かう。

「どう?初号機は。」
「おぅ、バッチリやで。これでひと段落やな。」
新しく装着された巨大なパーツを、少し黒ずんだグローブかポンポンとはたいた。
「おつかれさま。こっちもテストOKみたい。もう帰れるなら一緒に
「ワシ…ちょおチェックしたいことが残っとんのやけど、付き合うてくれるか。」
「え、うん。こっちはもうシャワー浴びるだけだし。」
「ほんならオフィスで…。」

ガンッ、ガタタッ…!
「わっ…んっ…!」
椅子をはじいて、そのままデスクにぶつかる。
勢いよく押しのけられたものの、プラグスーツが衝撃を吸収して、二人分の体重がそこで止まった。
体の自由を奪われたまま、手際良くスーツのロックが外され、
内部に満たされた潤滑剤によって、ゆるんだ生地がズルズルと体から外れていく。
押し当てられた股間の辺りで、落ちかかったスーツが折り重なった。