身体の側面に沿ってすーっと撫でられる。声にならない声が漏れて、ギリギリのところで誤魔化してた感覚が溢れ出る。

「やばいっ、もこう、それ、」
「あ、加藤さんって脇腹とか弱いタイプですか?」

うつ伏せになっていて本気の反応なのに気付いていないのか、もこうは無邪気に人の脇腹をくすぐってくる。この期に及んでそんなことされたらどうしようもなくって、なすすべもなく身悶える。

「あれ、加藤さん?」
「やめろ、って、言ってんだろ」

なんとか絞りだした声に、もこうは困惑しているようだ。妙に視線を感じて気持ち悪いと思っていると、あ、と軽い声が上がる。

「もしかして加藤さん、勃ってます?」
「は?!んなわけないだろ」
「仰向けになってみてくださいよ」
「いやだよ。いいから行けって」
「なんともないんでしょう?」
「ないに決まってんだろ」
「じゃあ、続けましょう」