再び久保氏コメントの引用(日本の媒体にも掲載されているような内容)。
「(ネームを)書いているとき、男性スケーターに出会ったので『愛によっても
遠くまで行くことが可能なのか』と尋ねたら可能だという返事があった、だから
ストッパーを外した」。

そして久保氏は、こう明言したと。「作品の主要目的はフィギュアスケートを
可能な限り広く知らしめること。(…)この二人の登場人物の間にあるものを
どう解釈すべきかというのは、私たちの口から言うことではない」。

なぜならYOIという作品は、監督と久保氏のフィギュアスケートへの情熱から
生まれたからであるとして、ここからは、フィギュアスケートアニメを制作する
ことの困難さなどが語られ、結果として予想を超えたスケートシーンのすばらしさ
やリアリティを備えた作品になったと指摘されている。

その流れでプロの振付師との協働に触れた後、次のような監督の言葉を引用して
いる。「私たちにとって重要だったのは、日常生活においてではなく、踊っている
ときにこそ登場人物の人となりがくっきりと立ち上がるようにすることでした」。

またそのために、スケートシーンのアニメーションを作るにあたって、制作チームは、
スケーターの映像のトレースをするのではなく、「むしろ画家のようなやり方で作業
しました。人物のすることを見て、見たものを描くということです」、それは、
そこから感じたものを描く、ということでもある、と記者は付け加えている。


またフィギュアスケートの熱狂的ファンとしての彼女たちの微笑ましいエピソードや、
YOIが実在のスケーターたちからいかに支持されているかが具体的に紹介され、
最後に劇場版の件に触れて終わっている。