「…えっと!お邪魔だったよね!か、勝手に入ってごめんなさ――」
慌ててドアを閉めようとした山札だったが、円堂は素早く山札を引っ張って中へ入れる
「う、うわ!ちょっと!」
同時にドアを閉め、鍵を掛ける
「っへへ…見ちゃった以上は…逃がさないからな」
円堂は普段、外で見せるような笑顔とは違う――ちょっと悪っぽい雰囲気の笑顔で山札を押し倒す
「あ、い…いや、その!お、俺そんな事…」
一方、山札は困惑しながら必死に円堂から逃げようとするが、円堂の力は思った以上に強く、全く動くことができない
本人もサッカー等の運動をしているが、仮にも相手はサッカー優勝校のキャプテンだ。普段の練習量等を考えればそれはそれで仕方のない事でもある
「何だよ〜、今更どうこう言ったって、知られちゃったからには…分かるだろ?」
「…知られたっていうか、その…本当にやってるとは思わなかったけど…」
「あれ?知ってた?」
一瞬きょとんとした円堂を他所に、山札は円堂の裸体に目を向けつつ、恥ずかしそうに目を逸らす
実の所、山札は雷門サッカー部の間で激しい性行為が行われている事を知っていた
何故なら、彼が参加するサッカーチームのザ・カードに所属する闇野が雷門サッカー部のメンバーだからである
そんな闇野から「雷門サッカー部の深淵は…快楽に包まれた神秘の世界だ…」等ととても分かりづらくはあるが
つまりまぁ、そういう事をしているよとひっそり教えられていたのだ