>>933

汚れた袋が無造作に置いてあります。

その中には一冊の手帳のようなものが入っています。
中には日々の雑記が書いてありました。
何かがはらりと落ちたページにはこのようなことが書いてあります。

「もうすぐ祭りだ。この町で生き、死んでいった親父たちの魂を慰める意味でも夏祭りはいいもんだ。柄じゃあないが、俺も今年は参加してみるか。親父の魂も、もしかすると近くに来てるかもしれないしな。」

はらりと落ちたものはもみじでした。
押し花になっている。〔10月〕もみじ。