>>793
ドアから覗くとそこは四畳ほどの小さな部屋でした。
部屋の半分を占める大きな機械は絶え間なく動き、白いひものようなものを吐き出しています。その側では出てくるひものようなものを手で受け取り、伸ばし、粉を振りかけ浅い木箱に入れている男がいます。「ふくろぐら」の店主、義三です。
 義三は機械を見ていてこちらに気づく気配はありません。