さらに折山さんは、『天と地と』を継続するのは「まだ未完成だから」だとも語る。

「もともと『天と地と』のプログラムには、4回転半のジャンプが組み込まれていました。逆に言えば、4回転半を跳んで初めて『天と地と』が完成する。
このプログラムを完成させることが、いまの羽生選手にとって最大のモチベーションになっているのです」(折山さん)

羽生選手自身、GPシリーズの開幕に向けたインタビューで、「できることをひとつずつ丁寧に丁寧に積み重ねていきたい」「自分のいちばんの目標は4回転半を成功させたいということ」と意気込みを語っている。

「チェン選手はGPシリーズ第1戦でつまずきましたが、シリーズ初戦だからそんなもの。ここから徐々に修正して、北京五輪に向けて調子を上げていくでしょう」(折山さん)