戸叶和男の『日本奇習紀行』

いつの時代も業の深い人間というのはいるもので、その人間性ゆえに、そうした人物による言動というものは、得てして、周囲の何ら罪のない善良な人々を巻き込む形で、大きな悲劇を生んでしまうものである。

「表向きは地元の名士。でも、実際にはとんでもない野郎でしてね。
でもその家が代々、あそこらの実権を握っていたものだから、誰一人文句も陰口も叩けやしない。
まあ、田舎の方のちょっと拓けた町なんかじゃ、よくある話なのかもわからんですけどもね」

かつて関東北西部のとある地域に実在した、とある“因業名士”についてそう語りはじめたのは、山梨県在住の元団体職員・吉池道之助さん(仮名・78)。
吉池さんの話しによると、かつて彼が暮らしていたその地域では、地元の商工業を一手に握る“名士”の男性・A氏がいたそうだが、そのA氏はその有り余る富と権力によって、実に罪深い所業を行っていたという。

「彼にはね、まず嫁さんと子供がいたんですけども、それとは別に、3人のお妾さんがいましてね。
それぞれに彼との間にできた娘たちがいたんですが、その娘が大きくなると、今度はその子に手をつけてしまいましてね。
お妾さんとの間にできた子って言ったって、(その娘は)自分と血が繋がってるわけですから、とんでもない話ですよ」

正妻との家庭とは別に、複数の愛人を囲っているという話は、ひと昔前まで割とよく聞いた話ではあるものの、その愛人との間にできた娘にまで手をつけるというのはそうあるものではない。
しかもそれが複数抱えているすべての愛人の娘ともなると、前代未聞の話だ。

「まあ、それだけでも本当におかしな話なんだけれども、問題はそこから。
その手をつけたそれぞれの娘たちが、また、子供を孕むわけです。だから、母娘二代にわたって愛人化したばかりじゃなくて、子供まで生ませる。
しかもその生まれた子供のうち、娘に関してはさらに手をつける。つまり、母娘だけじゃなくて孫娘にあたる子まで愛人化したっていうことです。
まあ、息子は里子に出すんですけどもね、手をつけられないから」

そもそも、表向き、戸籍上は他人であるとはいえ、自分の血を引く存在。つまりは近親相姦だ。
挙げ句、初代の愛人から数えて孫にあたる少女にまで手をつけたとなれば、開いた口が塞がらない。
こうした忌わしき近親相姦のリレーは、彼が古希を過ぎた直後に没するまで続けられ、結果として、初代の愛人から数えて曾孫にあたる代まで、行われていたという。

「でもね、こういうおかしなこと、地域の人間はそれこそみんな知っているわけですよ。
けれども、日々の仕事はおろか、地域住民の生活全般が彼によって仕切られているわけでね、そうなりゃ誰も止めることなんてできやしないし、陰口ひとつ叩けない。
なにせ、そういう誰かが陰口を叩いていたというのを彼に密告すると、謝礼をもらえるもんですからね。
だから今でも彼の名前は、町の町史に平然と「名士」「実業家」として刻まれていますよ」

小さな町というのは、全国的に見ればちょっとした名士程度の存在でしかなくても、その規模感ゆえに、封建領主のような力を持つことも珍しくない。
もしかすると、我々日本人の多くが知らぬだけで、まだこの国のどこかには、こうした蛮行を続けている有力者が存在しているのかもしれない。

以下ソース
http://tocana.jp/2017/09/post_14065_entry.html

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