戸叶和男の『日本奇習紀行』

現代のように、原則としてすべての人々が戸籍や住民票などで管理・把握されていた時代とは異なり、かつては素性の知れぬ流れ者たちが、この日本列島を渡り歩き、不法行為を働いていた時期がある。
当世の我々からすれば、物騒な状態でしかないそうした時代には、当然、その時代に則した“暗黙のルール”が存在していた。

「そりゃあ、みんなね、震え上がってましたよ。なにせ、やられたい放題だし、駐在なんかも見て見ぬフリなんですから」

かつて自身が経験したという“物騒な時代”を振り返り、当時の郷里の様子についてそう証言するのは、甲信越地方のとある山間の小さな村に住んでいたという元農業・高橋誠之助さん(仮名・89)。
高橋さんの話によると、彼がまだ三十路前であった約60年前、土着の集団によって当地の治安は大きく乱れ、善良な人々はただただ怯える毎日を送っていた時期があったという。

「もともと、私らなんかが生まれて少し経った頃ぐらいですかね、川っぺりの少し土地が低くなってる場所にね、よそから何世帯かの人間が移ってきたんです。そんな土地、田畑にもできないものですからね、おおらかな時代でし、誰も所有権を主張したりしなかったんです。
けれども、そこに目をつけて、勝手に暮らし始めた連中がいたんですよ。その連中、勝手に住み着いているのを咎められないものですからね、それをいいことに、やがては勝手に私らの牛や馬なんかを盗んで食べたり、収穫前の野菜なんかをくすねるようになって……そこからはひどい有様でしたよ」

ある日突然、何の脈絡もなく、「勝手に移住してきた」(高橋さん)というその人々は、もともと当地で暮らしていた村人たちから、盗みを働くようになったという。
最初はその大らかな人柄からなのか、目こぼしをしていた村人たちも、やがてはその傍若無人の振る舞いに腹を立て、集団で抗議を行うこととなったという。しかしその日を機に、彼らの日常は一変することとなった。

「村の人間が文句を言いに行くとね、あの連中、牛刀みたいな刃物やら、棒切れだのを振り回して、逆に脅すんです。もちろん、私らだって負けてはいないですけれども、いかんせん、手加減というものがまるでない。結局、大怪我をして死にかける人間まで出たものだから、駐在さんの力を借りることにしたんです。
けれども、どういうわけか、私らがいくら訴えても、駐在さんは聞く耳を持たない。それで“これはおかしい”、“どうしようもない”っていうことになって……」

藁をも縋る思いで村の駐在に被害を訴えたものの、黙殺されることとなってしまった高橋さんら村人たち。すると、こうした理不尽な状況を知ってか知らずか、川沿いの集落に住む“流れ者”たちは、急速にその蛮行をエスカレートさせていくこととなる。
最初はコソ泥レベルであった盗みも、やがては押し込み強盗へと変わり、白昼堂々、村の若い女性たちを輪姦するといった行為まで、平然と働くようになっていった。

続く

以下ソース
http://tocana.jp/2017/11/post_15038_entry.html

★関連板★
■えっちな話題なら”ピンクニュース”
http://mercury.bbspink.com/hnews/
■新作AV情報なら”AV情報+”
http://mercury.bbspink.com/avplus/