2020年の東京オリンピック開催を見据えて屋内での受動喫煙規制が厳しくなりつつあるさ中、ますます喫煙者の肩身が狭くなりそうな研究が発表された。喫煙者は禁煙の屋内空間を思った以上に汚染しているというのだ。今月10日付の科学メディア「Science Alert」が報じている。

米国は喫煙者に厳しく、屋内での禁煙は当たり前、タバコは屋外で吸うものという意識が非常に強いという。だが米国ドレクセル大学のピーター・デカーロ氏らが今月9日付で「Science Advances」に発表した論文によれば、完全禁煙のはずの大学教室内でもタバコの有害物質が検出されたという。一体なぜなのか?

原因を追究するため、部屋の空気をフィルタリングして、空中に含まれるマイクロメートル以下の微粒子を分析した。すると、そのうちの三分の一はタバコの副流煙に含まれる物質であると判明した。

原因として考えられるものはいくつかあった。まず建物。調査した部屋から20メートルほどのところに喫煙者が集まるバルコニーがあり、タバコの煙のホットスポットとなっていた。また、空調を共有している別の部屋の影響も考えられた。喫煙所からの距離やダクトのフィルターは、タバコの有害物質を遮蔽するのに十分ではないようだ。

だが今回、デカーロ氏らが特に注目したのは「エアロゾル」である。大気中には目には見えないサイズの多数のエアロゾル粒子が浮遊している。この粒子は舞い上がった砂埃や水しぶき、自動車の排気ガス、花粉など様々なものから発生しており、常に我々を取り巻いている。喫煙者の服や皮膚に付着したタバコ由来の化学物質はガス状のエアロゾルとして簡単に空気中に舞い戻り、室内の空気を汚染していたのである。

近年、喫煙中の受動喫煙だけでなく、喫煙が終わった後にも残る有害物質を吸い込む「三次喫煙(third-hand smoke)」が大きな問題となりつつある。室内でタバコを吸うと家具やカーテンまでもタバコ臭くなるが、煙の臭いだけでなく有害物質も付着している。2017年の研究では、タバコの煙が吹きかけられた布だけでも実験用マウスに生物学的な影響が現れたと報告されている。

「三次喫煙に関わる有害物質は、我々の予想外の多くの場所で見つかるはずです」とデカーロ氏は指摘している。三次喫煙のリスク研究はまだ始まったばかりで、その全貌が明らかになるまではまだまだ時間がかかるだろう。だが、タバコの害を避けることは従来考えられてきたよりはるかに難しいことは明白だ。

なお、三次喫煙の問題は最近流行の電子タバコでも変わらない。電子タバコは従来のタバコのような煙こそ出ないが、有害な化学物質は放出されているからだ。むしろ今後、屋内での電子タバコ喫煙の問題点として三次喫煙がクローズアップされる可能性は高いだろう。

喫煙者の肩身は狭くなる一方である。

以下ソース
http://tocana.jp/2018/05/post_16869_entry.html

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