インターネット上で生まれ続け、語り継がれる都市伝説。代表的なものでは、青森県に存在し、一人の発狂した村人により村民全員が殺されたという廃村『杉沢村』、日本の法治が及ばない『犬鳴峠』など、これまで様々な怪異が人々を心胆寒からしめてきた。そして、これらのほか、以前からずっと議論の種とされている都市伝説がある。それが、『上多島・下多島村』の伝説だ。これは2008年、ネット掲示板『2ちゃんねる』の、とあるスレッドに投稿されたもので、書き込まれたのはこんな話だ。上多島では、《4年前まで住んでいた被差別部落とされる村では、部外者を立ち入らせない祭りを行っており、一方で自殺者が相次ぐ不気味な集落だった》。下多島でも、《ほぼ毎年自殺者が出ていて、村にある電柱の何本かは首吊りに使われることで有名、自殺者の全員が首吊り》。“秘された集落”というテーマが人々のオカルト心をくすぐったのか、この上多島村・下多島村という村が一体どこに存在するのかについて、多くのネット民が検証に乗り出すなど、話題を集めているのだ。一聞では凡庸な都市伝説とも思えるが、オチがないというリアルさ、沖縄の一部にはいまだに部外者が立ち入れない秘祭を行う集落があるなどの“状況証拠”も手伝って、なんとも言えない真実味を醸成していることも確かである。果たして、この都市伝説の村は本当に存在するのか、それとも投稿者による創作なの
か……。

●自殺者が続出するという“地図から消された村”(宮崎市佐土原町)
 2017年10月、まず初めに訪れたのは、宮崎市佐土原町にある「上田島・下田島」と呼ばれる地域である。
こちらは、1889年に町村制施行に伴って合併されるまで、「上田島村」と「下田島村」が実際に存在しており、その名前が「上多島・下多島」と酷似していることが候補地とされる大きな理由だ。
さらに、宮崎では自殺が多いと言われていること、付近にコツコツトンネルと言われる心霊スポットがあることなども、疑いのかかる理由となっているらしい。

訪れた佐土原町は、かつて戦国大名・島津氏が治めた佐土原藩の城下町だ。05年まで独立した佐土原町として宮崎郡に属していたが、06年に宮崎市に編入され、県中心部で働く人のベッドタウンとして開かれている。
佐土原町の中心地からほど近い上田島は、片田舎の地方小都市という言葉がぴったりくる地域で、村や集落といった感じは皆無である。
ここでは《部外者を立ち入らせない祭りを行っており、一方で自殺者が相次ぐ不気味な集落だった》ということで、周辺の住民に話しかけてみたが…。

「県の自殺者が多いという話は聞くが、上田島や下田島で自殺があったなんて聞いたことがない」(50代・女性)
「上田島では鬼子母神の祭り、夏祭りなどを行っているが、下田島でそのような秘密の祭はないと思う」( 60代・男性)

出て来るのは、そんな声ばかりだった。
一方の下田島はと言うと、こちらはJR佐土原駅などが設置された地方の繁華街だったことが判明する。
2ちゃんねるに投稿が行われたのは08年。書き込みの内容によれば、投稿者は4年前まで住んでいたということになり、この地が下多島村であったとすると、04年までは部外者を立ち入らせない祭りを行う閉鎖的な集落であったということになる。
わずか10年あまりでこれだけ発展するというのは、さすがに無理があるだろう。

付近の人に聞き込みをしても、「ここで自殺した人なんていません。自殺したい人は、このへんなら海のほうへ行くと思います」(40代・主婦)と、しごくごもっともな意見ばかり。
やはり、この地が上多島・下多島である線は薄いだろう。

続く

以下ソース
https://wjn.jp/article/detail/9688586/

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