ここ数年で急増している「梅毒」感染者や、昨年10月にはAV業界でHIV感染者が出て業界に激震が走るなど、性感染症に関するニュースが後を絶たない。

それにも関わらず、性病検査はおろか、「まさか俺が(私が)性病にかかるわけがない」という根拠のない自信を持ち、症状が出て初めて渋々と病院に行く......というのが現状ではないだろうか。

実際、「性感染症は性的接触を介して誰もが感染する可能性がある上、男女ともに無症状の場合もある。そして自覚症状がないまま他人に感染させている場合がほとんど」なのだという。

そこで今回は、元AV女優の夏目ミュウさんが開院に関わったとして話題となった性感染症専門検査クリニック「池袋駅前ライフクリニック」の稲垣徹訓院長に、知っているようで知らない性感染症の真実について聞いた。

* * *

――まず日本で一番感染の多い性感染症はなんですか?

稲垣 厚生労働省の性感染症報告数データによると、一番多いのは「クラミジア感染症」。2016年の感染者は定点報告で2万4397人、ここ10年はほぼ横ばい傾向です。

これ以外の「性器ヘルペスウイルス感染症」や「淋菌感染症」など全体の年間感染者数は100万人以上になります。その中でも絶滅危惧種と言われていた「梅毒」患者が2013年頃から爆発的に増えています。

――梅毒患者急増ということですが、一体どのくらい増えているのですか?

稲垣 2012年の報告数は875人だったのが、13年には1228人、14年は1661人、15年は2690人、16年は4575人、17年は5820人と増え続けており、国が警鐘を鳴らすレベルに達しています。

――その梅毒患者はどんな年齢層が多くて男女比などあるのでしょうか。

稲垣 男性は20〜50代と幅広いですが、女性は20代が多いようです。しかし未成年や高齢者の報告もあります。梅毒だけでなくHIVもそうですが、かつては同性間感染が多かったものが、近年の傾向としては異性間感染の報告のほうが増えています。それに加えて女性患者の割合も増えています。

――なぜ増えているのでしょうか。

稲垣 正直申し上げて、現時点では明確な原因がわかっていませんが、梅毒が流行している国からの観光客増加が一因ではないかとの指摘もあります。

また、インターネットやSNSの発達の影響も考えられます。年齢層や職種に関わらず、出会いの機会がぐんと広がり、そういった男女が複数の相手と性交渉を行なえば感染リスクは上がります。

医師は梅毒と診断された患者は、保健所を通じて都道府県知事に感染報告をする義務があります。当院から患者が出た場合も、年齢や性別、症状、感染経路などを報告しています。今まさに、国が梅毒症例の動向について統計をとっているところです。

――こちらのクリニックでは風俗店とも提携し検査を請け負っているそうですが、風俗店の感染意識はどのような感じなのですか?

稲垣 残念ながら全グループ、店舗が徹底しているわけではないのが現状です。「風俗嬢に検査は促すが、必ずしも"陰性結果"が出ていなくても仕事ができない状況にはしていない」という店も多く、「検査結果を提出する女性は全体の2割で、残り8割は検査をせずにサービス提供を行なっている」という店があるという話も聞きます。

また、店舗型から出張型の風俗店が増えたことにより、検査がゆるくなっているという現状もあります。

――そもそも何らかの"症状が出たから行く"もので、"定期検診する"習慣も意識もないですもんね。

稲垣 そうなのです。一般女性においては風俗店に在籍する女性のように検査を促されることもないわけですから、複数の男性と性交渉していようとも、その感染意識は低いと思います。

続く

以下ソース
https://wpb.shueisha.co.jp/news/lifestyle/2019/02/13/108112/

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