若年性の認知症やいわゆる発達障害などの実態が徐々に可視化されつつある今日だが、そもそも我々現代人のIQが年々低下しているのではないかという疑惑が濃厚になっているようだ。時代が進むほどに人類は聡明になるいというバラ色の“神話”はとっくの昔に終わっているというのである。

 もちろんIQ(知能指数)の高低だけでその人物の優秀さを測るには無理があると言わざるを得ないが、この数十年に及ぶ数々の研究によって、IQは学業や寿命を予測する因子になることが報告されている。また国民の平均IQはその国の経済成長や科学的技術革新を占うものにもなっているのだ。

 つまりIQスコアがもし本当に下がっているのであれば、最終的には科学的ブレークスルーの減少、経済の停滞、そして共同体の先行きに暗い影を落とすことなる。

 ノルウェーのラグナル・フリッシュセンターの研究チームが2018年に学術ジャーナル「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」で発表した研究は衝撃的な内容で世を騒がせた。我々のIQの上昇は1975年前後でピークに達していて、すでに人々のIQは下がりはじめているというのだ。

 ノルウェー以外でも、最近発表されたイギリスの2つの研究でもIQの低下が報告されている。さらにベルギー・ブリュッセル自由大学の研究では、人間の「リアクションタイム」が昔に比べて遅くなってきているという研究結果も発表されている。ちなみにリアクションタイムは“頭の回転”の早さにも結びつく能力だ。

 また2016年の研究では、スカンジナビア、イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリアでIQテストのスコアが低下していることが報告されている。

 ニュージーランド・オタゴ大学のジェームズ・フリン教授は1984年の研究論文で人間のIQは上昇し続けるとして、この現象は「フリン効果」と呼ばれるようになった。しかしこのフリン効果は1970年代半ばにすでに終わっており、今や逆行しているといういうことになる。

 今のところ日本やアメリカでは国民のIQ低下を示す報告はまだないようだが、先進各国でIQ低下のトレンドがあるとすれば決して対岸の火事ではない。そして近い将来に予見されるIQ低下時代に対処するためには、現代社会におけるIQ低下の実態をよく理解しなければならないだろう。

 なぜ先進国でIQが低下してきているのか。まず最初に考えられるのがいわゆる“優生学”的な説明である。

 あくまでも“優生学的観点”からの指摘ではあるが、それは知能指数の低い家族ほど子沢山になる傾向があり、知能の低い者が増えることで国民の平均的な知能が低下するという説だ。あるいは高IQの国に低IQの新たな国民が移民という形で流入していることも挙げられる。もちろんこれらの移民たちも子どもを多く残すのだ。

 しかし2018年のノルウェーの研究では、IQが社会全体だけでなく家族内でも低下していることを示している。高い教育を受けた者が多いノルウェーの社会に、知能指数の低い移民や、教育を受けていない市民の子どもたちが増えていることはたいした問題ではなく、むしろ問題になっているのは、IQの高い両親に生まれた子どものIQが低くなり続けていることであるという。

 ではなぜ子どもたちのIQが下り続けているのか。それは先進各国の社会の中で低スキルのサービス業が増えていることが原因の1つであるという。仕事の上で知的能力があまり要求されないままであると、知的な刺激が減ってIQスコアが低下するというというのだ。

 さらにほかの可能性としては、地球温暖化が食物の栄養価を低下させて脳の発達を阻害しているという説や、今日の情報化社会の中で、スマホなどの機器が我々の注意力を散漫にしているなど、検証されていないものの有力な説がいくつか登場しているようだ。

続く

以下ソース
https://tocana.jp/2019/05/post_97394_entry.html

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