動画に映っているのは、巨大に膨れ上がったペニスである。プラスチックの球体に陰嚢や陰茎が充満しており、今にも破裂しそうだ。解説によると、生理食塩水を注入して、ここまで肥大させたのだという。生理食塩水は0.85〜0.9％の食塩水で、体液と浸透性が等しいため、輸血や注射などで溶媒として用いられたり、摘出した器官や組織を保存するときに使用される。一方、身体改造のジャンルでは、おでこに生理食塩水を注入して膨らませ、中央を凹ませてベーグルのように見せる「ベーグルヘッド」が知られている。24時間も経てば生理食塩水は体に吸収されてベーグルは消えてしまうのだが、一時的に自分の頭部を変形させて楽しむ行為である。
英紙「The Stranger」では、生理食塩水を使って動画のようにペニスを膨張させる行為を「食塩水睾丸」として紹介している。これはベーグルヘッドと同様の身体改造である。生理食塩水は睾丸ではなく玉袋に注入される。500ミリリットル〜1リットルの生理食塩水を注入すると、陰嚢がグレープフルーツと同じくらいの大きさに膨れ上がるそうだ。完全に膨張させるには約1時間かかり、効果は1〜2日程度。生理食塩水が体内に吸収されるに連れて、陰嚢は萎んで元の大きさに戻る。
食塩水睾丸を実施する場合、無菌状態が必須条件である。さもないと、局所感染や蜂巣炎などになりかねない。経験豊富なプロの手を借りず行なうのは非常に危険である。興味本位でペニスを膨らませたばかりに、男性としての機能が完全に失われてしまってはたまらない。決して動画の真似をしてはいけない。
（文＝標葉実則）
閲覧注意
以下ソース
https://tocana.jp/2019/08/post_109128_entry.html
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