「日本人は忘れっぽいが、今の日本は数年に1回、大地震が起きている。6月24日に発生した熱海での震度4の地震は、南海トラフの震源域でもある。海溝型地震の南海トラフは差し迫っており、東側を起点にする可能性もある。江戸末期の南海トラフのように安政東海地震(1854年)がまず起きて、西に震源が移動することも考えられます」
こう警鐘を鳴らすのは、武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏だ。
防災ジャーナリスト・渡辺実氏も同調する。
「熱海で起きた地震を南海トラフの前兆と考えるのは理屈として成り立つ。短期的に見ると、東が起点になるというのは正しい見方かもしれないが、活性化していると言えば、宮崎沖の日向灘の方が際立つと思う」
南海トラフの西端である日向灘では、2002年からスロースリップが見つかっている。
紀伊水道では、昨年11月から同12月にかけて最大M5.4、震度4などの地震が相次いで観測された。
「こうした一連の地震もまた、プレート境界の海底近くで発生していたスロースリップが原因です。これほど広範囲に渡ってスロースリップが起きている以上、南海トラフ地震が近いと思わざるを得ない」(同)
もっとも、まず南海地震が最初に起き、震源が東に移動するといった逆の見方もあるが、
「内閣府は次に起こる南海トラフはM9クラスの巨大地震になる可能性があると言っています。実際、東からであれ、西からであれ、3つ重なると、とてつもない巨大地震になるのは間違いない」(同)
安政東海地震の32時間後には、安政南海地震が発生。そして翌年、直下型の安政江戸地震が起きている。
「いずれにせよ、とてつもない大地震が一気に日本を襲う条件は揃ったということです」(サイエンスライター)
M9クラスの巨大地震、悪魔の「スロースリップ」は地球内部で舌なめずりをしている。
以下ソース
https://wjn.jp/article/detail/6490942/
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