性感染症専門医として約40年、患者さんの診療にあたってきました。その中には多くはありませんが、子供の患者さんもいました。

 もう昔の話になりますが、父親が中学1年生(13歳)の息子さんを連れてきたことがありました。そのお父さんは診察室に入るなり、「先生、診てくれよ。こんな病気、俺でもなったことないのに、うちのガキがこんなになっちゃって。治してくださいよ」と、かなり興奮した様子でまくし立てるので、何事かとビックリしました。

 息子さんのムスコを診察すると、尿道口から黄色い膿(うみ)が出ていました。オシッコのし始めに痛みがあるという。典型的な「淋菌性尿道炎(淋病)」の症状です。抗生物質を1回注射すれば、すぐ治るので問題はありません。

 それにしても性感染症の問診は「いつ」「どこで」「誰と(感染源)」「どんな性行動をしたか」「いつから、どんな症状が出たか」を聴取するのが基本です。しかし、毛もチョロチョロしか生えていない子供ですから詳しく話せるわけもありません。目の前には父親もいます。本当かウソか分かりませんが、相手の女性は通っていた塾の若い先生だったようでした。

 今ではインターネットで何でも簡単に調べられるので、子供でも自分の性器の症状で性感染症だと見当がつきます。どこに行けばコッソリ、匿名で受診できるかも調べられるでしょう。

 しかし、20年前(1990年代後半)となると、今とは少し様子が違います。当時、ルーズソックスをはいた制服姿の女子高生で、診療所の待合室がいっぱいになったことがありました。当然、順番待ちをしている大人の患者さんたちはビックリです。高校生は性感染症にかかっても親には言えず、お金がないのでなかなか受診しません。それで困って最初は親友に相談するのでしょう。すると友達の間で200円、300円と治療費のカンパを募り、病気になった子の付き添いとして、みんなで診療所にやってくるのです。

 当時の女子高生の患者さんには特徴がありました。1つの性感染症だけで受診するとお金がもったいないので、病気を3つくらいためる傾向があったのです。女性はおりものが増える程度で症状が乏しい「クラミジア」や「淋病」では、まだ受診しません。性器周辺にイボができる「尖圭(せんけい)コンジローマ」を合併すると、見た目が悪くなるので受診するのです。お子さんが思春期になれば、誰でも性感染症のリスクがあります。家庭内で子供が性感染症の相談ができる親子関係を築いておくことが大切です。

(プライベートケアクリニック東京・尾上泰彦院長)

以下ソース
https://hc.nikkan-gendai.com/articles/263064

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