0001逢いみての… ★
2021/02/18(木) 00:45:49.74ID:CAP_USERSFが現実になり、人類初の光駆動浮揚システムが開発されました。
2月12日に『Science Advances』に掲載された論文によれば、光を浮力に変換して重力圏内を飛行するディスクが開発されたとのこと。
信じがたい話ですが、論文が掲載された雑誌は権威のある『Science』系列であり、信ぴょう性は確かなようです。
しかし、いったいどんな仕組みで光を浮力に変えているのでしょうか?
現在、大気圏内で空を飛ぶために使われている仕組みは、飛行機のように動力を使うか、気球のように空気の比重を利用する方法がメインになっています。
しかし飛行機や気球の飛び方が上手くいくのは、空気の密度が比較的濃い成層圏(11km~50km)までであり、より高い位置にある中間圏(50km~80km)では通用しません。
中間圏の空気密度は、エンジンで空気を押し出す必要がある飛行機や、比重の差によって飛ぶ気球にとっては薄すぎます。
また、さらに上空を飛行する人工衛星にとっても、中間圏は飛行できない領域です。
遠心力で飛行する人工衛星にとって、中間圏の空気密度は、飛行の邪魔になる空気抵抗を発生させるのに十分な濃さだったのです。
そのため、人類にとって、中間圏は通過するだけの場所と考えられてきました。
しかし今回、アメリカ、ペンシルベニア大学の研究者たちにより、中間圏でも飛翔可能な光駆動浮揚システムを備えたマイクロディスクが開発されました。
ディスクは薄い樹脂でできており、直径は6mm、厚さは800nm(0.0008mm)と非常に小型です。
もちろん、これだけでは光をあてても浮きません。
ですが研究者たちがフィルムの底面に「カーボンナノチューブ」を塗装すると、光エネルギーを吸収して飛行能力を獲得したのです。
しかし、なぜカーボンナノチューブの塗装で、ディスクは浮遊能力を得たのでしょうか?
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ナノチューブ層から下方向に放出される空気分子の反作用でディスクは飛翔する / Credit:Science Advances
なぜ樹脂ディスクにカーボンナノチューブを塗ると浮くのか?
その理由はまず最初に、光が下から照らされると、底面に塗られたカーボンナノチューブは光を吸収して温度が周りの空気よりも高くなります。
このとき、周囲の空気分子が温められたカーボンナノチューブ塗装に触れると、塗装の熱が空気分子にもつたわって、空気分子のエネルギーはカーボンナノチューブからもらった温度のぶんだけ上昇します。
そして温度があがった分子は、運動エネルギーが増して動きが早くなります。
さらに加速した空気分子はカーボンナノチューブ塗装内部で乱反射を起こし、より多くのエネルギーを得て加速し、最終的には下方向に向けて逃げていきます(上方向はフィルムで塞がれている)。
つまり、下からの光が底面のカーボンナノチューブ層を加熱し、その熱が底面に触れた空気の運動エネルギーを増加させ、乱反射のすえ、下方向に向けての放出することでフィルムを浮かせられるのです。
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今回の研究により、中間層でも飛翔可能な光駆動浮揚技術が開発されました。
また今回の研究では、カーボンナノチューブ層にあてる光のバランスを調節することで、フィルムを特定の方向に進ませられることも示されました。
研究者たちは照射する光をレーザーなどに変更することで、未踏の中間層の持続的な調査ができると考えています。
以下ソース
https://nazology.net/archives/83244