日本大学が、次期理事長に作家・林真理子氏を選出した。前理事長が脱税事件で有罪判決を受けた130年以上の歴史を誇るマンモス大学の再建に、人気作家が一肌脱ぐことになった。

「日大は日本最多の学生数を誇り、各界でOBが活躍する名門ですが、近年は不祥事のオンパレードです。アメフト部の反則タックル事件は大騒ぎになりましたが、それ以外にも水泳部で暴力事件、チアリーディング部でパワハラ、ラグビー部で暴力事件と大麻所持と、運動部で問題が続出。一方、医学部では不正入試が発覚し、付属の大学病院を舞台とした背任事件で元理事が逮捕されると、ついには理事長まで逮捕されました。

 逮捕された田中英壽・前理事長は相撲部出身で、何人もの名力士を育て上げ、相撲界はもちろんオリンピック委員会にまで顔が利く大物。その顔の広さを生かして日大理事長の座まで上り詰め、“日大のドン”と呼ばれましたが、妻が経営するちゃんこ屋に大学幹部が通い詰め、“大事な人事はちゃんこ屋で決まる”と囁かれるほど権力が集中し、脱税事件の裁判では有罪判決を受けました」(週刊誌記者)

 一連の不祥事により、2021年度の日大への私学助成金、約90億円は全額カットが決定。今後5年間で助成金は合計300億円以上減額される見込みだ。林氏は会見で、「私の明るさが大学を変えていくと自負している」「マッチョな体質の古さを変えたい」と、意気込みを述べた。林は日大の有名OGではあるが、大学の運営的には“門外漢”。その抜擢にはシビアな見方も少なくない。

「林氏は、複数の文学賞の選考委員や文科省の審議会委員、新元号の有識者委員など、要職を歴任してきましたが、大学教育や研究について深い理解があるわけでなく、大学の運営に関してももちろんズブの素人。田中前理事長が大学を去っても学内には“守旧派”がたんまり残っていて、改革はそう簡単ではありません。学内では、田中氏が“院政”を敷くのではという声さえあります。

 それでもなぜ林氏が起用されたかというと、まことしやかに囁かれているのが“メディア対策”です。一連の不祥事でマスコミ各社は日大を叩きまくりましたが、作家としてベストセラーを連発してきた林氏にはマスコミと太いパイプがあり、彼女が理事長になれば、日大に対する舌鋒が鈍る可能性が高い。新潮社、講談社、小学館、読売、朝日など、大手マスコミと林氏はのきなみ関係が深く、特に付き合いが30年以上に及ぶ文春は、林氏が理事長にいる限り、日大叩きはできないでしょう」(フリージャーナリスト)

 もうこうなったら、マスコミが静かにしてくれるだけでも十分ということか。林理事長の任期は4年。地に落ちた評判を回復されられるか、「やっぱり日大は……」と言われてしまうのか、その責任は重そうだ。

以下ソース
https://www.cyzo.com/2022/06/post_312235_entry.html

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