―[沖縄県民が語る[どうする台湾有事]]―

台湾からほど近い沖縄が、有事の可能性に揺れている。日中台米の争いに翻弄され、“前線”リスクに直面する現地の人たちは何を思うのか――。現地の声を聞いた。

終息の兆しが見えないウクライナ情勢や防衛費予算の増額など不穏なニュースが続くなか、日本でも戦争の足音を感じている場所がある。台湾有事に揺れる沖縄県だ。

台湾を不可分の領土だと主張する中国共産党は、台湾に対してこれまで何度も軍事的圧力をかけてきた。

それを是としないアメリカと日本。もしも台湾有事が起きたら、米軍基地のある沖縄は軍事攻撃の対象になってしまうのではないか――。“最前線”と目されている沖縄に住む人々は、この状況に何を思うのか。その声を拾うべく、記者は沖縄へと飛んだ。

2月上旬、台湾有事にまつわるニュースは地元紙でも盛んに報道されているが、街は普段どおりの賑わいだ。ただ、そこに住まう人に話を聞くと、多くは「やはり怖さはある」と答える。

「ロシアと同じように中国も領土を広げようと日本に攻めてくるかもしれない。中国と近い沖縄県は第二のウクライナになるかも……」(30代女性・那覇市・飲食店勤務)

「いざとなったら内地に“疎開”できないか、熊本に住んでいる息子に連絡を入れた」(50代女性・沖縄市・無職)

ここで暮らす以上、誰もが「もしもの事態」を想像するのか。本州に住む人には考えられない。特に、台湾との距離が近い与那国島をはじめとする先島諸島の人々にとってはさらに深刻だ。

「与那国では町議会が国に避難シェルターの設置を求めました。正直、沖縄本島とは危機感に雲泥の差がある」(80代男性・宮古市・無職)

一方、台湾有事における沖縄米軍基地問題について意見を尋ねると、一様に口が重くなる。その是非については一枚岩ではないからだ。

「沖縄の人が訴えても絶対に基地はなくならないのだから、有事のリスクを受け入れて経済的な恩恵を受けたほうがいい。基地反対派に言ったら殺されそうだけど」(40代男性・沖縄市・タクシー運転手)

「基地で働く人も多いから、基地問題とつながる有事の話はしません。でも、先の戦争で日本が沖縄を“捨て石”にしたことを考えると、中国は怖いけど、今回の有事でも日本もアメリカも信用できない。信じられるのは同じ沖縄人だけ」(30代女性・嘉手納町・コールセンター勤務)

「そもそも、現状だと中国と台湾の争いにアメリカが干渉している形なのに、そのために沖縄がなぜ出撃拠点になって犠牲になる必要があるのか。それが県民の率直な疑問です」

そう語るのは、沖縄国際大学教授の前泊博盛氏だ。

「勝手に拠点にされ、有事が起こった際に誰が住民を守ってくれるのか。米軍ですか? 現に今、尖閣諸島がアメリカ軍に基地として提供されていますが、中国の艦船が出入りしても、米軍は動く兆しをみせません。こうしたアバウトな安全保障体制の中で、本当に命は守られるのでしょうか」

また、沖縄には陸海空自衛隊が駐屯しており、それが防衛の要と見る向きもあるが「そうとは限らない」と、前泊氏は指摘する。

「実は国民保護は自治体の長に委ねられており、自衛隊はその義務を負ってはいないのです。先の大戦では、沖縄は米軍の本土上陸を防ぐための“消耗品”だった。果たして、その二の舞いにならないと言えるのか」

島の外では、感じられない危機感。外から有事を語るのではなく、そこに暮らす人たちの声に耳を傾ける必要がある。

すぐ目の前に迫っているかのように報じられる台湾有事だが、実際のところ可能性はどれほどあるのか。東京外語大学教授の小笠原欣幸氏は、「可能性は常にあるが、高くはない」と話す。

「台湾有事を分析するには、中国の政局を見る必要があります。中国共産党は、台湾統一を『中華民族の偉大なる復興』というストーリーと結びつけ、神聖な行為として人民に宣伝しています。台湾統一を果たすことで、中国共産党の正当性を人民に知らしめ、一党体制を永続・発展させる目的があります」

続く

以下ソース
https://nikkan-spa.jp/1892178

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