伊ナポリ近郊の「超巨大火山」で地震活動が活発化
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イタリア・ナポリ西郊にある「スーパーボルケーノ(超巨大火山)」カンピ・フレグレイ(フレグレイ平野)の衛星画像。カルデラの大部分はポッツオーリ湾に沈んでいる。
2016年12月9日撮影(Copernicus Sentinel 2017/Orbital Horizon/Gallo Images/Getty Images)
イタリア・ナポリ西郊の人口密集地域で、ここ数週間、マグニチュード(M)4.2の揺れを含む数百回もの群発地震が発生している。 ...
INGVの上級研究員ジャンフィリッポ・デ・アスティス博士は「ここ数カ月間、地震活動が活発化している。2023年に入ってから3000回以上の揺れを観測した」「とはいえ、M2.0以上の地震は65回だけだ」とAP通信に語った。
INGVvulcani
@INGVvulcani
午後6:48 ・ 2023年9月9日
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ナポリは3つの活火山に囲まれている。西のイスキア島、北西のカンピ・フレグレイ(フレグレイ平野)、南東のソンマ・ベスビオ火山群である。
カンピ・フレグレイは、3万7000年前と1万5000年前に噴火した「スーパーボルケーノ(超巨大火山)」の一部だ。この2回の超巨大噴火では、地下のマグマだまりに一部空洞が生じ、地面が崩れ落ちて直径12kmのカルデラを形成した。
このマグマだまりは地下2〜5kmの浅いところにあり、時間の経過とともに、深さ約8〜10kmの場所にある大規模なマグマだまりからマグマが供給・蓄積される。超巨大噴火の後も56回の小規模な噴火を繰り返したが、1538年を最後に噴火していない。
火山活動は現在も続いており、広範な熱水活動と群発地震が1950年代、1970年代、1980年代、そして2000年以降に観測されている。
また、地盤が数十年周期でゆっくり隆起し、再び沈下する「緩慢地動」と呼ばれる現象も起きている。カンピ・フレグレイのカルデラの中心に位置する港町ポッツオーリは、この50年間で4メートル近く隆起した。
これは必ずしも差し迫った火山噴火の兆候ではない。米イエローストーン国立公園でも同様の現象が起きているが、この約7万年間というもの大きな噴火は起きていない。 ...
カンピ・フレグレイでは、カルデラ内で最も活動が活発な一帯に推計30万〜60万人が暮らす人口密集地なため、高危険地域として研究者や当局が常時監視を続けている。 ...