米国GDPの結果については、多くのアナリストが、予想より悪く景気回復に疑問を呈し利上げが遠のくという見解を示した。
これには驚かされた。データを正しく読めなければ相場の予測など不可能だろう。
GDPの中身の評価はさほど難しくない。GDPの70%を占める個人消費は大きく伸びている。足を引っ張ったのは、在庫の大幅減だが、景気回復の踊場からの再浮上期によく現れる現象で、次の在庫投資が今後のGDPの改善に大きく寄与してくる。
米国経済は年末年始の踊場での一時的な指標悪化を脱した可能性が高い。
今日の雇用統計。賃金の上昇率が期待通りとなった。失業率が5%にのるかと思っていたが、4.9%にとどまった。景気の拡大が続けば5%台前半で安定するだろう。雇用者数の増加は次回少し下方修正されると整合性がとれる。
大統領選挙後に利上げしないと、大幅なインフレを押さえるのが難しくなるので、余程の事がない限り利上げする。