稼げない自分は死んだ方がマシ そんな思考に陥り、「彼の前で死ねば、一生覚えていてもらえる」と考え始めた。多量の睡眠導入剤をのんでリストカットをし、入院もした。
 京也からは「カネで愛を証明できないなら自傷しろ」とのLINEが届くようになり、それはやがて「死ね」になった。
「酔って記憶がない時に480万円の会計をつけられたこともあります。そして、消費者金融で借りて来いと。
でも正常な精神じゃないから誰にも相談しないし、追い詰められるだけでした」(聖子さん)
聖子さんは結局、自分の誕生日まで店に呼ばれて、「ハッと目が覚めた」と言う。今では「バカみたい」と笑う。
「この子はお金を使うと見れば、ホストは“本営(本カノ営業)”をかけます。バースデーには『彼女のお前にしか頼めない』ってドーンと使わせます。
店に『掛け(借金)』をさせて、風俗とかアダルトビデオの仕事を紹介するんです。
 そのために、肉体関係も持つし、半同棲だってする。回収しながら店に通わせて、また『掛け』を作らせる。そうして、飛ばない(失踪しない)ように、
降りない(飛び降りない)ように管理するんです。