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著しく生活が苦しくなったのは人妻や熟女系のベテラン風俗嬢たちである。
緊急事態宣言の中、出勤していた40代のデリヘル嬢は当時の状況をこう説明する。

「たまに若い子が泣いて待機室に戻ってくるんです。
そういう時に私たちのような指名のない人間が『代わりに行って』と派遣されるんです。
いつもならNGどころか店の男性スタッフが注意しに行くのですが、あの時期に風俗へ来る客なんて危ないのしかいません。
店側もそれを分かっていながら、客がいないから背に腹は代えられず、何も言わないんですよ」

本番強要は当たり前。
シャワーを浴びようとしない客、
盗撮をしようとする客、
何らかの薬物を摂取し明らかに目付きのおかしい客……
半日近く鳴らない電話を待機所で待ち、若い風俗嬢が逃げ出すような客がようやく相手につく。
店と風俗嬢の取り分は4対6で、そこから諸経費を引かれて手取りは1万円を切る。
「体を売ってパート代程度です。今はスーパーの売上が伸びているとテレビで見たのでスーパーのパートに応募するつもりです」と、先の40代のデリヘル嬢は力なく笑った。