おれは戦慄した。狼狽した。頭が真っ白になった。
別に付き合っていた訳じゃない。ちょっと可愛い子に少し目を奪われていた程度の関係だった。忘れかけていた彼女の正体を知って自分の全てを否定された気分になった。
おれは適当に相づちを打って、動揺を隠した。さすがにその中に彼女の客になった者はいなかったらしいのが、壊れそうな自我をギリギリ保ってくれていた。
今となっては彼女がなんでソープで働いてたのかなんて知りようもない。学費のためなのか、遊ぶ金欲しさなのか。
あの時おれのほっぺたを触った彼女がどんな気持ちだったんだろうと思いながら、おれは今日もソープに通う。