親のネットワークは広がるが、プライバシーが脅かされる恐れ

 ソーシャルメディアのユーザーなら誰しも悩む問題がある。素晴らしい写真が撮れたとき、それを投稿すべきか、それとも思いとどまるべきか。

 この問題は、子供が関わってくると二重に複雑になる。最近実施された調査によると、親は子供が5歳になるまでに平均1000枚前後の写真をソーシャルメディアに投稿するという。
多くの親は投稿前に子供に許可を得たりはしない。おそらくアカウントのプライバシー設定をチェックしたこともないだろう。写真には撮影場所などのデータが含まれているにもかかわらずだ。

 プライバシー擁護団体などが親に投稿の自制を求めるのには、こうした背景がある。
写真を投稿された子供を危険にさらし、将来的にも困らせることになるのは、無視するには大き過ぎる問題だというのがプライバシー擁護派の主張だ。最善策はインターネットに子供の写真を載せないことだろう。

 しかし、一部の親は子供の写真を投稿する意義を強く訴える。
ネット上の社交の輪が広がり、これまで知らなかった人とも子供の写真を介してつながることができるというのだ。さらに、いずれソーシャルメディアを使うようになる子供たちに対し、親が良い手本を示せるとも主張する。

 雑誌「マザーウェル」の創刊者で編集責任者のローレン・アプフェル氏(自身も双子を含む4人の子の母親)は、子供の写真の投稿に賛成だ。
一方、カリフォルニア大学バークレー校でテクノロジー・社会・政策研究所のフェローを務めるモーガン・G・エームズ氏は反対派。以下、両者の主な論点を紹介する。
https://si.wsj.net/public/resources/images/BI-AB182_CHILDR_J_20160517110821.jpg
全文
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10183435217094733641104582087703726208894