「マタニティマーク」をご存知でしょうか。ピンクのハートの中にお母さんと赤ちゃんのイラストが描かれているもので、作られてから、ことしでちょうど10年になります。
しかし、この「マタニティマーク」、ここ数年、使用をためらう人が増えていて、今週、ネット上でも話題となりました。いったい、なぜ? その理由を調べてみると、子育てに不寛容な風潮とそれに萎縮する妊婦さんの姿が見えてきました。
マタニティマークとは
妊娠中、特に妊娠初期は、赤ちゃんの成長はもちろん、母体の健康を守るためにも大切な時期です。
妊娠初期は、つわりなどの症状に悩まされる女性も多く、心身ともに大変な時期なのですが、外見からは妊娠していると分かりづらいため、周囲からの理解が得にくい時期でもあります。
そこで、今から10年前に作られたのが、「マタニティマーク」です。このマークを身につけることで周囲に妊婦であることが伝わり、配慮してもらいやすくすることがねらいです。
妊娠中の女性が安心できる社会環境作りを進めようと、多くの自治体が母子健康手帳と合わせて「マタニティマーク」をあしらったグッズを配布しているほか、首都圏では20の鉄道事業者が駅でマークをあしらったマスコットを配布しています。
ネット上では「外出する際のお守りでした」「電車で席を譲ってくれたり、優しい人が多くて、びっくりする」といった投稿も見られます。しかし、その一方で、ここ数年、妊娠してもマークをつけないという女性が増えてきているというのです。
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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160602/k10010543931000.html