ソニーの平井一夫社長は29日、2006年に撤退した家庭用ロボット事業を再開すると表明した。4月に専門組織を設けたという。
この日の経営説明会で平井社長は「心のつながりを持ち、育てる喜び、愛情の対象となるロボット」になると語った。

 ソニーは1999年、世界初の家庭用ロボットとしてイヌ型の「AIBO(アイボ)」を発売。初代は25万円という高額ながら限定3千体が20分で完売するほどの人気だった。
だが、その後のソニーは経営難に陥り、リストラの一環で生産をやめた。

 平井社長は、今後の注力分野に人工知能(AI)やロボットを挙げ、新開発のロボットは「ハードウェアとサービスを組み合わせ、新たな提案をする」と説明。
機械の詳細や発売時期は明かさなかったものの、将来は工場や物流など企業向けの事業展開もめざすという。

 経営再建にめどをつけたソニーは、新事業育成に取り組んでいる。5月にはAI開発の米ベンチャー、コジタイに出資。7月にはベンチャーキャピタルを立ち上げ、投資資金に100億円を充てる。
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