神社奉賛会員を恐喝疑い 稲川会系幹部ら逮捕 熱海署
熱海市内の神社奉賛会の会員から現金を脅し取ったとして、熱海署と静岡県警捜査４課は
１１日までに、恐喝の疑いで、指定暴力団稲川会系組幹部、無職の男（４８）＝神奈川県
湯河原町土肥４丁目＝ら３人を逮捕した。暴力団員の立場などを長年にわたって悪用し、
神社や地域の奉仕活動に伝統的に従事する市民を脅していた可能性があるとみて、県警が
実態解明を進める。
容疑者とともに逮捕されたのは、熱海市紅葉ガ丘町、造園業の男（５１）、同市下多賀、
造園業の男（４２）の２容疑者。熱海署によると、造園業の男は捜査を察知して９日から
逃走していたが、１１日に署に出頭した。指定暴力団稲川会系組幹部、無職の男（４８）は
容疑を否認している。
逮捕容疑は１月中旬、神社奉賛会会員である４０代の男性３人に対し、正月のあいさつを
しなかったなどと因縁を付けて「お前ら下手こいたな」などと脅迫し、市内で現金８０万円を
脅し取った疑い。
奉賛会は、４２歳の厄年に当たる住民らが地元の活性化などを目的に１年間奉仕活動を
続ける団体で、熱海市では主に神社ごと組織して受け継がれている。
静岡県警によると、指定暴力団稲川会系組幹部、無職の男（４８）ら３人は、奉賛会の
役員が春先に交代するたび、前任者に新任者を紹介させるよう強いて代々関係性を
保ってきたとみられる。３容疑者とつながりの深い社交飲食店に通わせるなどしていた。
被害の申告で初めて恐喝容疑が明るみに出たが、県警は他の奉賛会などにも同様の
行為をしていた可能性も含め、３容疑者の役割などの追及を続ける。
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