トップページぴんく難民
409コメント185KB
お菓子ど真ん中21
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0044252013/07/22(月) NY:AN:NY.AN0
・・・チバ、ちーば」

「・・・ん」

左肩にもたれて意識がぶっ飛んでたみたい。
頬を優しくぺちべち叩かれて溺れた意識が鮮明になる。

「腹ん中で出しちゃったな」

「いいよ、じゃ、じゃなきゃやだもん…」

俺は好きなもんは全部欲しいから、本当にいいんだ。
女じゃないし、交わらないって分かってるから少しでも欲しいんだ、全部。

「ちゃんと片付けといたから、平気だな」

「え、俺そんなに飛んでた?」
見ると下着もスラックスも履いていて、きっちりボタンまで掛けられている。
0045252013/07/22(月) NY:AN:NY.AN0
「いや、一瞬だけだよ」

あの弧を描く様な口の笑顔で、頭を撫でられる。
何だか恥ずかしくて俺は下を向いてしまった。
酒飲みたい、顔が熱い。

店内の照明が殆ど明るい事に気づいた。

「俺さ、もう帰らなきゃいけないんだよ、プレゼント持ってこれなくてごめんな」

「えっ、もう帰んの?プレゼントは…もういい…けどさ!」

もうちょっと居て欲しい。

何で、そんなに淋しそうな顔してるの?
何で、さっき来たばかりじゃんか。
0046252013/07/22(月) NY:AN:NY.AN0
「もういいって、俺がプレゼントでいいって事?」

「…うん、そのさ、俺、一緒に居るのがさ…その」
「最高に幸せなんだ」

「い…言わねぇ」

何だろう、心を読まれた気がする。
今日は何か不思議な事ばっかだ。

「じゃあな、また会いに来る」

細く長い綺麗な指が赤ワインのグラスを持っている。
そして差し出される、冷えて新しく注がれたビール。

グラスをカチンと合わせて俺はビールを一気に煽った。
0047252013/07/22(月) NY:AN:NY.ANO
「もっといなよ!キュウもいるしさ」

「んー…難しいなぁ」

両脇を掴まれて立ち上がらされた、
あの細い体の何処にそんな力があるんだろう、まじで帰るのかよ。

「今度はさプレゼント持ってくるから、何がいい?」

「いらねぇ、その俺は…居てくれたら、それで、いい…」

リボンでも巻いて来ようか、何て笑いながら下を向いてる俺の頭をぐしゃぐしゃ掻きまぜる。
店内に一つだけ消えていた照明がパチッと音を立てて、灯った。

「チバ、じゃあな」
0048252013/07/22(月) NY:AN:NY.ANO
長い足が向きを変えて何処かに行っちまう。

「ま、待って!」

「ん?なに?」

いつも飄々としてフラットしてるんだ、でも俺にはこれしか思い浮かばない。
近くまで駆け寄って袖を掴む。

「俺にも…今度赤ワインちょうだい、一緒に…飲みたい」

「ん、わかった」

「明日でも会えるならいつでもいいから!」

わかったわかったと、袖から手を剥がされて抱きしめられる。
ちょっと良かったかも、俺、今絶対酷い顔してる。
頬に冷たい筋が流れてる、そんな気がする。
0049252013/07/22(月) NY:AN:NY.ANO
「…本当、可愛いやつ」

「う、うるせ…よ…」

頭を撫でられて、俺は嗚咽を耐え切れなくなっちまった。
何か、ずっと一緒に居たのに久しぶりに…

「愛してる、お前が俺を好きでいるまで」

「嫌いになんかなんねぇ…アベくん、俺も愛してる」

ありがと、と笑い啄むだけのキスをして、俺の大好きなアベくんは帰ってしまった。
0050252013/07/22(月) NY:AN:NY.ANO
「何してるべや!!」

「ぐっ…いって!」

テーブルに突っ伏してた顔を上げると宴会は続いていて、あちこちで話し声やら笑い声が飛び交ってる。
目の前には飲みかけのビールと一本灰と化した煙草。

どうやらキュウに頭を叩かれたみたいだ、マジいってぇー…

「主役が潰れてるんじゃねーべや!」

「チバくん今日あまり飲んでないのにね〜」

「チバさん、お水飲みます?」
0051252013/07/22(月) NY:AN:NY.ANO
ビール浴びしろやら歳とか笑かすなやらヤジが飛んでくる。
俺たんじょーび、主役を敬うみたいなのねぇのかよ。

「あのさ、俺の事店に置いてったよな…?」

キュウは不思議そうな顔をして俺にビールを突き付けた。

「何寝ぼけてんのよ、一番先に眠るって言い出して、夢でも見てたんじゃない?」

そうか、全部…夢なんだ。
だよな、夢なんだよな、だって…そうだよな。

差し出されたビールを受けとろうとしたら後ろから店員の大声が聞こえた。
0052252013/07/22(月) NY:AN:NY.ANO
「赤ワインのお客様ー!!」

スタッフやらそこら辺の輩は、ワインを頼んだのが誰か分からず確認しあっている。

店員は、お客様から「約束だから」と伝言と共に承りまして…と困った顔をしている。

「そ、それ俺の!」

キュウにビールをかける勢いで突っぱね、赤ワインを素早く受け取り、卓の端っこに駆け込む。

周りはワイン飲んだっけ?と不思議と吃驚が混じった様な顔をしている。
0053252013/07/22(月) NY:AN:NY.ANO
まあそんな出来事は一瞬で忘れ去られ元通りどんちゃん騒ぎをに戻った。

あまり普段飲まないワインに触れるように口をつけ、じっとしてた俺の横にキュウが座る。

「ワイン何て珍しいね、どういう風の吹き回しよ?」

「俺、も、もう大人だからワイン飲みたくなったんだよ」

グラスをあの感じ見たく揺らしてみる。

「約束、だってねぇ」

「うっせぇ、大人になったからワイン飲むって自分に約束してたの」
0054252013/07/22(月) NY:AN:NY.ANO
四半世紀前から大人でしょうがと小突かれてキュウはビールを一口。

「奴さんも歳ね、その姿何か思い出しちゃうわ」

じゃ、主役の代打してきますか、とそう言ってドンチャン騒ぎの中に飛び込んで行った。

俺は心ん中でキュウにありがとと呟いて、ワインを喉に流し込む、香りに笑みがこぼれちまう。

なぁ、アベくん。
プレゼントのお返し絶対させてくれよ。

--------------------------
終わりです。
長い事スレ汚し失礼しました。
0059実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/07/22(月) NY:AN:NY.AN0
「はるきー、コーヒーのみたい」

初めて身体を重ねたその朝、第一声がそれだった

夜あれだけ艶っぽく啼いた声がガラガラになっちゃってて、なんか勿体ない
まあ、それはそれで色っぽいんだけど
寝起きのせいで、いつもより舌足らずなのもなかなかいい

ダルい身体を叱咤して上半身を起こす
ガシガシと髪を掻くと「オッサンみてぇ」とくつくつ笑われる
仕返しに唇を奪うと、驚くほど静かになった

俺は下着だけ身に着けてキッチンに逃げる
0061592013/07/24(水) NY:AN:NY.AN0
今日、0時丁度にあんたを抱いた
あんたを汚した

罪悪感以上の快感

「おそい」
いつの間にか後ろにボサボサな髪をした彼が立ってる
きちんと服着ちゃって(残念)唇を尖らせて俺の動きを見てる

そうそう、そのままずっと俺の事見ててよ
不機嫌そうなツラしてさ、そんで偶に笑ってくれよ

「もうすぐできますよ。コーヒーの他に何かいる?」
ーー俺とか。

「いらねぇ」
ーーあ、そう。残念。

「あ、待って。カフェオレがいい。あまいやつ」
ーー何だよ、かわいいな。
0062実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/07/24(水) NY:AN:NY.AN0
支援ついでに
今夜のオールナイトニッポンでダイノジがミッシェルについて話すらしいよ
お菓子的ネタはないかもだけど貴重なメディアネタなので一応情報を
0063592013/07/24(水) NY:AN:NY.AN0
「なぁお前それさ、逆じゃん?」
「ん?」
「普通コーヒーの後にミルクじゃねえの」
「え、そう?」
カップにミルクを注いだ後にコーヒーを注いだ俺
普段カフェオレなんて作らないから「普通」がどうなんて知らねぇよ

「なんかさー、感覚?で分かんじゃん。砂糖入れてからコーヒー注ぐやつなんていねーだろ。それと同じだよ」
珍しく細かい事でぶちぶちと文句を言う彼
俺は気分がいい

そうそう、もっとワガママとか文句いっぱい言ってよ
ベッドの上で仕返しするから
0064592013/07/25(木) NY:AN:NY.AN0
「白いのに黒いのが混ざるのって、何か好きなんですよ」
俺があんたにした事と一緒だよ

どこまでも何に対しても素直で純粋なあんたを、腹ン中真っ黒な俺で汚した

「どーぞ、ご主人様」
「おう、ご苦労。下僕くん」
顔を見合わせて笑い合う
あー、なんか幸せ



「あ、そういえば身体大丈夫ですか?」
「…今頃かよ…。だ、大丈夫だけど…」
「よかった。あと、誕生日おめでとうございます」
「それも今頃かよ」
「それから、好きです。ずっと前から」
「それは…………知ってた。ずっと前から」
「………え、うそ」
「分かりやすいんだよ、お前はっ」
頭をはたかれ、スパンと小気味良い音がする

うそだろ、ずっと隠してきたつもりなのに
頭を抱えて突っ伏す
0065592013/07/25(木) NY:AN:NY.AN0
「…ガキ」
「信じられねぇ…鈍感なあんたに悟られてたなんて…」
「お前しばくぞ」
「あー、なんか俺恥ずかしい」
「し…四六時中、俺の事、ヤ、ヤらしい目で見ておいて…今更…っ」
「えー、そんなつもりは」
「あるだろ?」
「ハイ」
だって何しててもヤらしいんだもん、あんた
普段がそうだから、数時間前のあんたのヤらしさときたら…
「何笑ってんの」
「笑ってません」
ニヤけてるだけです

「で、あんたはどうなの」
「あー、なにが?」
カフェオレを飲み干して、満足そうにふんぞり返る
その喉を見ると、あんたの事をもっと欲しいと思うんだ

「俺の事好き?」
「知るかっ」
そう吐き捨てて、ベッドに潜り込んでしまった
うーん、できれば聞きたいんだけどな

粘り強く待ってみるけど、潜ったまま出てこない
軽く溜息をついて服を手に取ると、布団からニュッと手が出てきて阻止される
びっくりした
0066592013/07/25(木) NY:AN:NY.AN0
「どうしたの」
「服着んな」
「何で」
「…あちぃじゃん、今日」
やっと少し顔を出したけど、目はそらされたまま
頬を撫でると、過剰な程に反応した。

「暑いなら、あんたも脱ぎなよ」
「……脱ぐよ」
「はやく。つーか出てきてお願い」
無理矢理ベッドから引きずり出すと、顔が少し赤かった

「俺の事好き?」
もう一度問えば、今度は素直に頷いてくれる
俺だって知ってたよ、あんたが俺に惚れてるって

シャツのボタンをわざとゆっくり外してやる
軽く身震いしたから、「寒いの?」なんて意地悪言ってみる

顔を赤くしたままの、鋭い視線
笑顔は勿論好きだけど、でもその目が一番好き
もっといじめたくなる

「…脱がせてどうすんの」
「あんたが脱ぐって言ったんでしょ、ゆうちゃん」
「ゆ…っ、ゆうちゃんって言うなっ」
「ははっ、かわいい」
「かわいいって言うなっ」
じゃれあいながらベッドにダイブ
0067592013/07/25(木) NY:AN:NY.AN0
「お…っ、お前なまいきだぞっ」
「でもそこが好きでしょ?」
「…どこ触ってんだよ」
「相思相愛の二人がハダカでベッドの上っつったら、ヤる事一つでしょ」
「……人生相談…とか?」
「…なんでだよ」
相変わらずの天然だか狙いボケだか知らないけど…まぁいいや

「これからも俺のものでいてくれる?」
デコとデコをくっつけて、お願い
この人はきっと、こういうのに弱い

ほら、案の定「仕方ねぇな」って言って笑ってくれる

ねぇ、あんたはまだまだ白い
もっともっと混ざりたいよ

「来年はグレー…くらいになってたらいいなぁ」
「あっ…、はぁ、何の話だよ?」
「ひみつ。ね、もうちょっと腰上げて。奥まで挿れたい」
「う、ぅ、…く、ぁあ…っ!」

来年も再来年も、その先ずっと
真っ黒になるまでーーー真っ黒になっても、俺のものでいてね。


***
本当に長い間ありがとうございました…
ヌルくてすみません…
スットコさんおめでとうございました
0071実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/07/29(月) NY:AN:NY.AN0
投下乙です〜

話は変わるんだけど
ふらふらネット見てたら昔のラジオ文字起こししたサイト見つけて
ずっと読んでていろいろ禿萌えたから吐き出させてください
BGMで流れる夜明けのボギーの自分の台詞に照れたり困ったりで喋れなくなるストコも可愛いし
それを冷やかしつつちゃんとフォロー入れていろいろ話すエラさんの甘やかしっぷりがもう…もう…
照れてるストコを冷やかし口調でMCの真似して「チバちゃーん」て呼ぶエラさん…
固まっちゃったストコを「これ、チバちゃん!」とせっつくエラさん…
想像しただけでたまらん…
興奮で長文乱文ごめんなさい…
0073実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/08/03(土) NY:AN:NY.ANO
>>71
スットコさん可愛すぎるよvv

関係ないが今日の朝ドラにミセルとバスデを掛け合わせたようなバンド名が出てきてご飯吹いてしまった。
0077実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/08/20(火) NY:AN:NY.AN0
今大作戦のオンエア見た
フジケンかっこよす

スットコさんは相変わらず

「こ、こういうの好きよ、俺は…うん」

エロスw
0082sage2013/09/06(金) 14:37:26.100
>>80今日発売の音人の事かな

私は立ち読みした
0091実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/09/25(水) 19:13:40.690
興奮のあまり1行だけで送信しちゃった・・・。
amazonで初回限定盤(公式のDeluxe? コレクターじゃないやつ)を買ったんだけど、
おまけのブックレットが100ページくらいある。

エロいかどうか、これからじっくり見ます。
0092実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/09/26(木) 01:34:10.320
自分はコレクターズボックス買ったんだけど
この写真集って今回の企画展で別売りしてるんだよね…
足して同じ値段なら箱とスタッフパス(ラミカw)よりブックレットが欲しかったわ
ブックレットにしか載ってない写真はないと信じたい
0094実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/09/26(木) 21:34:19.800
どうかと言われれば……エラさんがエロかったです。
お誘いショットあり、舌なめずりあり、ヘソ出しあり、上目遣いあり。

スットコさんは白タンクで肩胛骨や脇の線をチラチラ見せてました。
白目を剥いている写真にはちょっと感動した。

絡み的なのはあんまり無かったなあ。
DVDケースのサイズなので写真は小さいです。私は概ね満足でした。
0097実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/10/04(金) 21:34:08.31O
ライオット行ってきた!

上演で若いストコがバードメンを本意気でにゃーらーららーらーんーの!って歌ってて萌えた
0098実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/10/05(土) 21:38:33.350
>>97
なにそれkawaii!!
それDVDボックス第二弾として発売してくれんかな
ボートとしゃぶしゃぶとin EUROと鑑賞会も入れて…

京都は映像上映はないけど空いててよかった
アベチバ的に萌える写真もいくつかあったのでカメラ持参推奨です

京都は映像上映はないけどすいてていいよ
0099982013/10/05(土) 21:40:34.400
ひい、最後の一行消し忘れ失礼しました…
0100実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/10/06(日) 22:52:38.130
代々木暴動のスットコ、雨に濡れてるせいだけじゃなくなんか肌ツヤよくね?
アベくんとイベントとかでいちゃついてたのはこれより前だっけ
0101実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/10/07(月) 18:23:07.030
>>100
内側から輝く肌…(※本人比)
イチャイチャ激しかったのは99〜01年あたり。

いまさらアベ本のスト子インタビュー読んだけど
解散後のアベと「時々一緒にいたよ」って発言、気になった。
「会ってたよ」「飲んでたよ」とかじゃなく、なにか隠してるような言い回し。
脳内補完せざるを得ない。
0103実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/10/08(火) 21:56:30.440
リーゼン時代のスットコのツヤ肌に目が慣れてから
VHSの「世界最古」インナースリーブのスットコ(リーゼン超初期)を
しばらくぶりに見たら、肌の脂気のなさに目を疑った覚えがある。

かわいいマッシュ時代のスットコより
リーゼン時代のスットコに食指が動いたとはさすがだな。
0108実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/10/19(土) 22:26:02.390
前回の週末恋人みたいに
何かしらの媒体化されないのかなあ
DVDか、せめて特集雑誌とか…
もう終わってだいぶ経つし無理かな…
0115実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/10/21(月) 03:35:53.760
きっと呼び方変わらないんじゃないかな?
甘えてる感強くてたまらんです…

鰓さん、ストコの事弟みたいに扱ってて、アベとはまた違う可愛がり方してたなーと思う
0121実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/01(金) 19:44:47.64O
電車の中で吹いたがな!
「ェラチ…b!あ〜はい、電車の中なので折り返します」ってごまかしたよ、助かったよ
もうちょっと詳細に詳しく
01221172013/11/01(金) 22:02:53.020
最後ステージに出演者全員とBMGの社長が揃って一本締めすることに
社長が酔ってグダグダながらも挨拶しはじめる。(てゆーかステージ上の大半の人間が酔ってるw)

それまでさわおとキャッキャしてたスットコがいきなりマイク前に来て、何言うのかと思ったら
「かどヤン(社長)!ナック5のこと言ってないでしょ!?」

社長はちゃんとナック5のこと言ってたので、ステージ上の皆から口々に突っ込まれるスットコ

最終的に鰓さんがマイクまで来てスットコに「お前が言うなw」と突っ込むオチ

スットコの本領発揮するチバとフォロー入れる鰓の連係プレー 久々にごちそうさまでした
0125実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/03(日) 22:20:50.59O
[=.・з・]<10年間キュウに任せてたけど…

[=.`・з・]<やっぱチバは危なっかしいから一緒に居てやらないとな、飲むと絡むしさ

[=.*・з・]<一緒に…絡む…
0130実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/16(土) 17:32:11.190
なんかさー、いつまでたっても「この歌詞ってアベのことじゃね?」とかさー
あんま言いたくないなって思うんだけど…

新曲すごくない?
0132実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/19(火) 08:58:20.260
新曲記念で、淋しいアベチバを書いてしまいました。
淋しいんで、苦手な方はスルーでお願いします。
――――――――――――――――――――――――――――――――
 届かないと知りながら、それでも歌い続ける夜があるように。
 届かないと分かっていながら、祈りにも似た気持ち、で。

 十一月の屋上は夜更けなこともあってすっかり冷え込んでいた。
 フード付きのパーカーは黒い色をしていて、きっと闇に溶け込んでいる。
 月はでかくて青い色をしていた。冷たい月。静かで威圧的で、やわらかそう
な光を放つくせに星々の色を飲み込んで消してしまうような。
「帰りますよーっ」
 震えたキュウの声は背中に投げつけられたけど、うん、と頷いたままおれは
動かなかった。耳が冷たい。寒くて感覚を失くしはじめる指先と。
「長い便所だと思って捜しにくりゃ、こんなとこいて。あんた、ボーカリスト
なんだからね、風邪引いて喉痛めたとか言ったらぶっ飛ばすよ?」
「も、もう、少し、したら」
 飲み屋の集まるビルの屋上。
 まさか鍵が空いてるなんて思わなかった、鉄柵は胸より少し高い位置にあっ
て、触れると驚くほど冷えていた。錆の匂いが手につく。
「みんなまだ飲んでるから、行こうって」
「行く、」
「じゃあ、ほら」
「後、後で、すぐ、行くから」
「なにしてんの、こんなとこで」
 月。
 おれはそっと指差す。
 月、見てる。
 青い月。
 空の色を溶かしてにじませて、薄い雲をくっきりと暴いてしまっている、明
るい月。
「月見は九月でしょ」
 ため息混じりにキュウが言って、でもおれが振り返らないのを察してため息
を吐いた。嫌味みたいに、くっきりしたそれ。
「じゃあ後でまた迎えに来るから。そんときはちゃんと帰るよ?」
「う、うん」
0133実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/19(火) 09:23:28.170
 頭ひとつ分背の高いビルだから、空気の澄んでいるのを見通すのに邪魔がな
い。月だけがある。目の前に。手を伸ばしたら触れるだろうか。せめて指先く
らいは。かすめてくれればいいのに、と。
 思ってしまう、あの月を手に入れることかできたら、なんだか願いが叶いそ
うな気がして。
 願い。
 おれの。

 好きだと言われた、声で。
 歌ったら届けばいいのに。
 おれじゃ届かない高い位置にある冷たい月も、あの長い腕だったら届いたん
だろうか。あの長い指だったら。やすやすと掴んで、そしておれに笑いかけた
だろうか。くれただろうか。握り締めた月の欠片を。届かなかったら言えばい
いのに、と、笑っただろうか。
 ご機嫌な猫みたいに、きゅうっと目を細めてつり上げて。
 笑った、だろうか。

「寒み……、」
 風が吹いて、それは肌を切るように冷たくて。
 もう冬だな、とこぼした声は自分の耳に届いても薄っぺらい紙みたいにしか
聞こえない。
 喉をやられる前に戻ろう、と思うけど、脚は動かない。凍った、と笑ってみ
ようとしても、息は白いばかりで誰も応えない。おれですら、ちゃんと笑えな
い。頬は凍っている。触ってみたけど、指先も冷たくてよく分からなかった。
 薄いパーカーでは防寒にならない。
 みんなんとこ帰ろう。
 そう思ってはみるものの、月があまりに明るくて。おれは動けないでいる。
「……いる?」
 餅をつくウサギのように。
 月で、きっと大好きなあの細長い影を持つ男はギターを弾いている。
 あんまり明るい月だから、おれは目を凝らす。手を伸ばす。帰ってこいよ、
と声にならない言葉を唇だけでなぞる。ここは寒いから。寒がりのあんただか
ら。あったかいとこでワイン飲もう。寒いの腹立つ、ってくっつき合って、げ
らげら笑って、酔っ払いすぎて迷惑かけまくって、ふたりで顔見合わせて反省
した振りもできないまま笑って、笑って。笑って。
0134実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/19(火) 10:02:53.540
「……帰って、くれば、」
 いいのに。
 月の光がすべてを溶かす、空気の境目、空の境界線。
 夢と現の線引きも曖昧にして、揺らめかせて、溶かしてしまえば。いいのに。
なんでもかんでもをあやふやにして、全部混ぜ合わせて、溶かして、そしたら
手が届くような気がするのに。もう一度。

 歌うから。
 せめて届いてくれれば。
 向こうの声が聞こえなかったとしても。
 歌っていないと胸が張り裂けそうになる、とどめておく事のできない想いが
あふれて息が止まる。大切な人を想う心を、気持ちを、すべてひとまとめにし
て愛なんて呼んでしまって、世界中で使い古されている言葉しかこの気持ちを
説明できなくて、歯がゆくて。
 自分達だけにはもっと特別な表現が用意されていると思っていた、愛でしか
ない、その感情を。
 あの人が、好きだと言ったおれの声を。
 届けたいなんて、届かなくなってから気付いたりして、そしてそれが淋しく
て、おれは。
「……チバ」
 低くない、やわらかな声。
「チバ」
 どこか含んだようにおれの名前を呼ぶ、あの。
 声。
「おい、チバ!」
「……え、」
「お前ふっざけんなよ、オレが寒いとこ嫌いなの知ってんだろうが」
 どん、と背中をど突かれて。
 慌てて振り返ると視界が真っ黒になって、驚いて何度もまばたきを繰り返し
たけどそれは消えなくて。どこ見てんの、と笑い声がするから、恐る恐る顔を
上げる。
「……アベ、く、ん?」
「お前なあ、キュウが心配してんぞ。ボーカルが風邪引いてどうすんの」
 アホ、と鼻をつままれる。
 冷たい指先。
「なっ、つ、冷たっ、」
「寒いな、しかし。毎年思うけど、毎年秋すっ飛ばして冬になんねえ? 夏が
終わると」
 頭冷たいぞ、と腕が伸ばされて髪がかき混ぜられる。
 おれは尖った顎先をぽかんと眺めて、ただ、ずっと、眺めていて。
0135実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/19(火) 14:56:15.380
「なんだよ。……ああ、」
 首に巻かれていた灰色のマフラーを、アベ君はするりとほどいて、おれの首
に巻きつけた。体温の残るそれは、ぐるぐると巻かれて鼻先まで覆い隠す。
 匂いが。
 アベ君の、匂いが。
 アルコールと、タバコと、それらの強い匂いにも負けないのにやわらかな、
アベ君の肌の匂いが。マフラーに移っていて。する。
「ア、アベ君が、」
 寒いから、と言おうとしたけど、喉が大事なのはチバだろうが、と怒られて、
端をきゅっと結ばれた。
「ほら、指も冷たい」
 手を取られて、握られて。
 マフラーに隠れたままの口を、おれはぽかんと開けたままで。
「お前は歌うたいの自覚あんのか」
 酒もタバコも無制限でこのアホが、とアベ君が笑う。そっちこそ、ともごも
ご言い返せば、オレは歌わないし、と言われる。
 見上げる喉仏が動く。
 指先を弄ぶようにもまれて。
「あんましキュウに心配かけんなよ。お前もう四十過ぎてんだから、自己管理
くらい自分でしろ」
「や、やだ」
「やだ、ってなんだよ、どんな我儘言ってんだよ、まったく」
「自己管理、とか、そんなの、」
「まあな、チバは周りが甘いしな。面倒見てくれる奴ばっか集まってるし」
「うん」
「うん、じゃねえよバカ」
 マフラーの中で呼吸をすると、ぬくもった息が肺に戻るからそれがなんだか
気持ち悪くて、おれは人差し指で灰色のそれをずり下げる。 
 なんで居んの、と聞きたい、でも聞いたら笑ってそのままいなくなりそうで、
だからなにも言えないでいる。
 白い息が吐かれて。
 それは魂みたいな形になって、夜の空気に溶ける。
 魂を、おれは見たことがないけれど。
0136実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/19(火) 15:25:05.310
「……アベ君、」
「なんだよ」
 相変わらず黒いジャケットと黒いスリムすぎるジーンズと、銀色のウォレッ
トチェーンだけをきらめかせている黒尽くめの男が、唇の片方だけ持ち上げて
目を細める。おれを、見る。
「月、取って」
「お前、相変わらずとんでもねえ我儘言うのな」
 いくらオレでも届くはずないだろう、と呆れた顔は、だけどすぐに笑顔に変
わる。うん、とオレは頷く。届かないでいて。本当は、そんなものになんか手
を届かせないで、ずっと、ここに、居て。
「なに、そんな顔して」
「そ、そんな、顔?」
「淋しそうな顔」
「して、ねえよ」
「自分の顔なんか見れてねえだろ、強がんな」
 伸ばされた腕はまっすぐおれに向かってくる。
 肩に触れたかと思えば、すぐに引き寄せられて。
 おれの顔はアベ君の胸に押し当てられる。冷たい風に当たっていたジャケッ
トの、ひんやりとした感触。よく知っている、アベ君の匂い。
 アベ君の。
 匂い、が。
 おれはそろそろと手を伸ばして、背の高い、相変わらず細くてこの人は飯食
ってんのかな、と心配になるような腰に抱きつく。アベ君の胸に鼻をこすりつ
けて、マーキングするみたいに頬も寄せて、おれは目を閉じた。
 アベ君の腕はおれを抱きしめてもまだ余るから、その余った分で頭を撫でて
くれる。冷たい風はもうどこにも入る隙間がない。なにもかも、邪魔をするも
のが入り込む余地はない。それくらい、ぴったりとくっついて。
0137実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/19(火) 20:42:19.650
「……おっさんふたりがなに抱き合ってんの」
 降ってくるアベ君の声は、抱きしめられている腕に邪魔をされているからク
リアには響かない。だけど胸が微かに動く。だから、おれは彼の胸に耳を当て
て、直接聞いている気になる。
「アベ君は、お、おっさんじゃ、ないよ」
「チバもな、お前なんかいつまでも可愛いまんまだな」
「かっ! 可愛くなんかっ、」
「可愛い可愛い、そういうすぐにムキになるところとか、否定するところとか」
「可愛くっ、」
「可愛い」
 隙間なく抱きしめられていたのに、腕に更なる力を込められておれはもっと
もっとアベ君の胸に押し付けられる。むぐぐ、と声が出て、そして笑った。ア
ベ君の胸で溶けた顔の筋肉が、ゆるんで自然と微笑んでしまう。
 微笑んでしまう、のに。
 どこかまだ、淋しいのはどうしてだろう。
 溶けて混ざり合えないもどかしさが。
 多分、そんなものが。
「聴こえてる」
「……うん?」
「チバの、歌う声」
「うそ、」
「届いてる、お前の声。すぐ分かるし」
0138実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/19(火) 21:12:03.830
 オレのギターを捧げる声。
 アベ君がそう言った気がした。気のせいでも、おれはそれが嬉しくて、尻尾
振る犬みたいにアベ君アベ君って思った。 
「アベ君、」
「なんだよ」
「……う、」
「なんだよ、う、って」
 キスしたい。
 キスしたい、って。
 言えなくて。
抱きしめられたままもそもそと動くと、アベ君がくすぐったがって離れよう
とする。それが嫌で、ぎゅっと相手の上着を掴んだ。離れないで、なんて、女々
しいことを口に出しそうになる、離れないで、ここにいて、ずっとくっついて
いて、どこにも行かないで。
 どこにも、行かないで。
「……泣きそうな顔して」
 額に唇は落とされた。
 それから頭を抱えるようにして抱きしめ直されて、もう一度離れて、少しだ
け屈んだアベ君が顔を寄せてきた。
 触れる唇が、冷たい。
 でも、そこに確実にある感触。
 忍び込んできた舌先の熱。
0139実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/20(水) 08:59:33.470
 おれは目を閉じて、アベ君の服を掴んだままでいる。漏れている息は白いだ
ろうか。白いだろう。だけどもうどこも寒くない。それはきっと、心の奥の方
から、じんわりとあたたかいから。

 声が、もっと。
 冷たい空気の中で吐く息のように、白く目に見えるものならいいのに。
 そうしたら、相手にきちんと届いているのかが、もっと分かりやすいのに。
 この声が届いていると。
 でも、きっとそれが分かってしまったのなら、恥ずかしくて愛の言葉なんて
叫べないのかもしれない。
 届かなくてもいい、むしろ届かないで欲しい、でも気付いて欲しいと、こっ
そり相手の背中に向かって小さくつぶやく、そういう言葉だってあるはずで。
 けれどそれでもし、相手が振り返ってくれたのなら。
 気付いてくれたのなら。
 それは、きっと。
 きっと。

「……ほら、心配してんだからキュウ達んとこ戻るぞ」
 最終電車の時間が決まっているように、離れなきゃならないときは確実にや
ってくる。でもおれは首を横に振って、やだ、とだけ返す。
「やだ、って言うな、おいこら」
「アベ君と、いる」
「風邪引かれたらこっちが困るんだって」
「な、なんで、」
「お前の声が好きなの、知ってんだろ?」
「誰、が、」
「お前ね。全国のファンの皆さんが、とかって今ここでオレが言うと思ってん
のか?」
 思ってない、と言ったらアベ君がまたおれの髪を撫でた。
 ごしごしとアベ君の胸に顔をこすりつけて、こすりつけて、まだこすりつけ
て、頬が摩擦でぼんやりとするまでそうして、おれはやっと顔を上げた。
 青い大きな月が光をたっぷりとこぼしている、夜は群青色をしている。
0140実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/20(水) 09:26:22.670
「赤くなってんぞ、顔」
 頬を撫でてもらって。
 ゆっくりとまばたきをしてから、おれは視線を追って目を合わせる。
「……お前、可愛がってもらってんな」
「……うん、」
「オレもお前が可愛いよ」
「じゃ、じゃあ、」
 ずっとそばにいて。
 喉の奥で詰まる言葉を、どうにかして表に出したいともがくけれどそれは声
にならない。
「会いにくるから」
「……本当、に?」
「その場しのぎの嘘なんか言ったって、お前どうせ見破って泣くだろ」
「な、泣かな、」
 もういい年して、泣かない。言い切れなかったのは、アベ君が言った通りき
っと泣くからだ。鼻がつままれて、お前の鼻ってつまみやすいよな、と感心し
たように言われる。
「持つ、とこじゃ、ねえよっ」
「ははははは、よしよし、さ、そこまで手、つないでやるから」
 寒いんだから本当に風邪引くなよ。
 言われて額にキスされて、見上げるとやさしい光の目がおれを見ていた。今
夜の月と同じ輝き。静かで。やわらかくて。そして、青い。
 そっと目を細めて、アベ君が顔を近付ける。
 おれは黙って、でもほんの少しだけ背伸びをして、それを待つ。待つ、つも
りだったけど、我慢なんてできなくて、結局腕を伸ばした。抱きついて、滅茶
苦茶に力を入れて、抱きしめて、歯がぶつかる勢いでぐちゃぐちゃにキスをし
た、嵐みたいなくちづけを。魂を交換するような、キスを。
 今ここで混ざり合えないなら世界はなんて淋しい塊なんだろうと思った、好
きだと途切れる声で、息で、何度も繰り返した、アベ君はおれを抱く腕に力を
込めて、知ってる、分かってる、オレも好きだ、とそのたびに返してくれた。
 自分が泣いているのかそうでないのか分からないまま、おれはアベ君と唇を
離して手を引かれて、屋上から階下へ繋がる階段のところまで連れて行かれた。
 やだ、って最後にもう一度言ったら、つないだ手を強く強く握られた。
0141実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/20(水) 14:48:59.950
 アベ君の言葉はなかったけど、おれはそれで、また会えるんだと強く強く思
った。それは強がりではなく、本当の気持ちで。
「――わっ、チバ! なに、さすがに寒くなった?」
 すりガラスの小さな窓の向こうに人影が、と思ったら、重たい鉄の扉が開か
れて、ハンチング帽をかぶったキュウがひょこりと顔を出した。おれは驚いて
アベ君とつないでいた手を離そうとして、その感触がなくなっているのに気付
く。
「冷えたんでしょ、まだあっち盛り上がってるから、寒いとこいて酔い覚めた
んじゃん?」
 うん、と返事をしながら、おれは振り返る。錆びた鉄柵の向こうの、ネオン
の星を従えた青く大きな月。確かに握り締めていたはずの大きな手。いつ。い
つ、指先はほどけたのか。
 頭を抱えたくなる、泣きそうになる、でもその前にキュウが口を開いた。
「あれチバ、マフラーなんかしてた?」
「えっ、」
 首元に触れてみれば、そこにやわらかな感触。
 慌てて引き上げて、鼻を覆えば。そこに残る、よく知った愛しい匂い。赤い
パッケージのタバコと、アルコールと、そして懐かしい肌の。
 もらった、と小さな小さな声で返すと、聞きそびれたらしいキュウが聞き直
してくる。
「……なんでも、ない」
「なんだよ、もう。……そんなん持ってたっけ、でもなんかどっかで見た気も、」
「よく、あ、あるやつ、なんだろ、」
 ジーンズのポケットに手を突っ込んで、戻る、とだけ言うとキュウがほっと
したような顔を見せた。心配かけんな、と笑ったようなアベ君の声が耳奥で響
く。
0142実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー2013/11/20(水) 15:26:22.810
 もう一度だけ振り返って見た月は、なんだかさっきまでよりずっと近くにあ
る気がした。
 ふと思って、ポケットから右手だけ出して自分の鼻先に触れてみる。冷たく
冷え切っていると思っていたそこは、さっきまでアベ君がつまんでいたせいか
思っていたよりも体温が残っていた。それでおれは少しだけ笑って、またね、
と唇だけでなぞって、キュウの小さな背中をそのまま追って行った。
 またね。
 またね。
 きっと、会いにきて、またね。世界で今でも一番、愛してる人。
 また、ね。
―――――――――――――――――――――――――――――――
長々とすみませんでした、お粗末さまでした。
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ニューススポーツなんでも実況