夢もへったくれもない話だが、彼女のそういったリアル思考は、元アイドルファンとしてアイドルの自分を冷静に分析したからこそ導き出された結論のようだ。

「私のなかでは自分を『ある程度のところまではいけても、圧倒的なカリスマにはなれない』って思っているんです。
目の前の一人の人を夢中にさせることはできても、ドームの大観衆を夢中にさせることはできない。だから、最低限の暮らしができて、お客さんが求めていることを提供できて満足してもらえたら、それで十分と考えています。
だからこそ、仕事を詰め込んで1日に2、3現場を必至こいてまわって、疲れてゲッソリした顔でおたくに会うのは嫌なんです。でもそれって、売れまくったら無理なわけで。
……私には、今のこの状況がベストだと思っています」

アイドルだからといって必ずしも上昇志向が強いとは限らない。彼女にとって「アイドルでいること」は一つの働き方であり、ライフスタイルでもあるようだ。
とはいえ、芸能活動を続けるからにはある目標も持っているという。

「私が声をかけたら絶対に50人は集まる存在に早く到達することですね。今、ツイッターのフォロワーが6900人くらいなんですが、その数が増えても実際に現場に足を運んでくれる人はなかなか比例しないんですよ。
私は、舞台に出たら女優の人よりは演技がヘタだし、撮影会でもグラビアを長くやってきた人よりはポージングもできないけど、それでもお客さんを呼べさえすればやっていける。だからそれがなにより大事だなと。
時折、共演者から「アイドルだからって調子に乗るなよ」という視線も浴びるし、わたしより集客も知名度もない人に見下されることもありますが、そんなとき心の中では『だけどお前に集客では絶対に負けないからな』と思うし、より一層努力しようとエネルギーが湧くんです」

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終わり