そうなると「高齢になって性欲を感じるのは異常なのか」と戸惑う人もいる。
「中高年『性』白書」（編／日本性科学会セクシュアリティ研究会）の著者の１人で、主婦会館クリニックの堀口貞夫所長に高齢者の性欲について聞いた。
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７０代、８０代にもなれば認知症や要介護という状態の人も増えるが、性的欲求は衰えないものなのか。
「高齢者になってからの性欲は人によってさまざまです。また、認知症の程度も人によりさまざまですが、老人ホームに入所している男性が理性の抑制がとれて、女性入居者の部屋に入ったり、ベッドの中に入り込んでしまって困るというのは、耳にする話です」
高齢者の性の調査は２０〜３０年前から行われていて、
「高齢者だからといって性欲が落ちるわけではないし、いやらしい（異常な）ことでもない」という認識は、社会福祉関係者や性科学者の間では共有されていることだという。
ただし、そのような性的な言動が露骨に表出する要介護高齢者の対応の仕方は、特に統一されたマニュアルがあるわけでもなく施設によって違ってくる。
「老人ホームなどの施設内でそのようなことがあると、その事態をなかなか受け入れられないのは、ご家族の方です。
高齢になっても性欲があることは、個人差はあるにしても『人間として自然なこと』と受け止める気持ちが大切です」
ひとり暮らしの男性高齢者宅に家事援助に訪れるホームヘルパーの場合、さらに対応には技術がいる。
身体を触る、抱きつかれるなどの事例もある。あるホームヘルパーはお尻を触られ、とっさの思いつきでその手をとり、「腕相撲をしましょうか」と明るく返した。
男性高齢者は「今日は楽しかった」と、とても喜んでくれたという。
「要介護高齢者の場合、性的関心は心理的欲求の表出ともいえます。
その背景には老いや死への不安、孤独感や喪失感などがある場合が多い。
ですから、会話などで楽しい時間を共有できれば、それで満足できるのです。
性欲があることは興味が外に向かっているのですから、悪いことではありません」
以下ソース
http://www.zakzak.co.jp/love/news/20161201/lov1612010830001-n1.htm
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