だが、今でこそリア充生活を謳歌する多摩川ホームレスたちだが、もちろん彼らは少数派。
都心で暮らす大多数のホームレスが日夜厳しい生活を送っているのが現実だ。
前回は、東京と大阪のホームレス男性50代をレポートした。
今回はそんな都心に暮らす女性のホームレスの過酷な現状を報告したい。
浅草の雷門近くの公園。ここで30年間、路上生活を続けてきた深田絹江さん(仮名・70代後半)は、まさにそんな高齢ホームレスの典型。
体力的に力仕事は無理だが、ある驚きの方法で収入を得ている。
「ずっと公園で寝る生活です。もう年でまともに働けないから、男の人に“施し”を受けて、なんとか生きています」
深田さんの語る「施し」とは“売春”を意味する。
驚くべきことに、彼女は現役の売春婦なのだ。
そもそも彼女は、どうしてホームレスになったのか。
「もう30年もやってるからね、理由なんて忘れちゃった。
でもそんなものですよ。最初から家のない暮らしをしようと考える人なんていないんだから。
みんな何かの拍子でホームレスになるの」
彼女がよく座って客を取るという、浅草寺横の仲見世通りを案内してもらった。
「昔は気前よく5000円払ってくれる人もいたけど、数年前から金額が明らかに少なくなって。
最近は1000円とか500円玉を出して『最後まで』なんて方もいます。
ときどき冷やかしで若い人がきてね、『ババア気持ち悪いんだよ』とかなんとか言われたりもする。
アナタたちに迷惑かけてないでしょって追い返すけどね」
顔中シワだらけの彼女のお客は「同じ年代のホームレス仲間が週1、2人やってくるだけ」だとか。
「昔はね、これでも週に1、2万円ぐらいは稼いでたのよ。
今の稼ぎは食事代にすらならないけどないよりマシ。
最近は段ボールで寝ていると体の節々が痛くなるし、もう長くないかもね……」
そう語る深田さんの背中はあまりに寂しい。
以下ソース
https://nikkan-spa.jp/1271541
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