子門仁の「風俗都市伝説」

新宿・歌舞伎町や六本木、池袋といった東京の繁華街には数多くの雑居ビルがある。
そこには、キャバクラなどの飲食店や派遣型風俗(ホテルヘルス)の受付などさまざまな業種が入っているが、昔から都市伝説的に囁かれていることがある。
それが“隠し階や隠し部屋”の存在だ。

隠し部屋と聞けば、映画やドラマなどでのアジトや監禁部屋みたいなイメージだが、まぁ普通は現実味なんて微塵もない。
都市伝説的に語られるのも“さもありなん”なわけだが、現実に存在するのだ。
たとえば、外から建物を見れば10階建てなのに、エレベーターの階数表示は9階までしかない、といったものだ。
もちろん、そこから上は外階段を利用して…というパターンもあるが、最上階への道が分からなければ…。

“悪のアジト”的な子どもじみた妄想はさておき、こういった場所は秘密クラブや裏風俗的な部屋として利用されているケースがある。
いまから約10年前、当時、筆者は某放送局に出入り業者として関わっていたが、ある日、チーフプロデューサーから「ちょっと面白いところで遊びませんか?」と誘われた。
そのチーフプロデューサーA氏に筆者の本職が風俗ライターであることを告げていたこともあり、てっきり新しいジャンルの店を見つけたから遊ぼうという気楽なものだと思っていた。
ところが、移動の車中で「会員制の店だから、口外禁止だから」と告げられ、さらに携帯電話は電源を切ったうえで一時没収、メモを取るなどの記録行為もNGなど厳戒態勢。
そしてA氏は、「まっ、秘密クラブみたいなもんだね」と言ってきた。

到着したのは、人通りも多い繁華街の中にある、ありふれた外観の雑居ビルだった。
各階には飲食店や美容室などが入っていたが、15時頃だったこともあり営業しておらず、館内は不気味なほど薄暗かった。

案内されたのは最上階の10階。フロアー内の廊下のちょうど真ん中くらいのドアの前まで来るとA氏はノックした。
すると、現れたのはスキンヘッドのいかついカラダをしたスーツ姿の黒人男性。
A氏が筆者を指さし「マイフレンド」と告げると、中に入れという仕草をした。

扉を開けた先は、高級クラブのような内装だったが、時間帯が時間帯なだけに誰もいなかった。
A氏がその黒人に「VIPルームに通してくれ」と言っているのが聞こえた。

部屋にはいくつかドアがあったが、ある扉を黒人男性がノック。すると、中から別の黒人男性が出てきた。
同じく鍛え抜かれた体つきのスキンヘッドで、いかにも用心棒といった感じだった。

扉の奥には階段があり、上階へとつながっていた。その階段を上がると、さらにもうひとつドアが。それはかなり厚めのもので、防音対策だと思われた。
中に入ると、そこは少し暗めの鏡張りの部屋で、十数人の男女が酒を飲んでいた。その中にトップレスの女性もいて、胸を触られたりしていた。
そして、女性に手を引かれて周囲の部屋に消えていく男性の姿も…。

A氏は「たまにテーブルの上でしちゃう人もいるけど、昼間の時間帯だとさすがにいないね。人も少ないし」とサラリと呟いた。
どうやらここは会員制の極秘クラブで、ハプニングバー的な要素を持ち合わせているらしい。

しばらくすると、こちらのいるテーブルに3人のスーツ姿の女性がやってきた。
キャバクラのようにお酒を作ってくれたが、A氏は慣れた手つきで服の上から胸を揉んだり、さらに服を脱がしたり、イチャイチャし始めた。
そして、「行こうかと…」と女のコと店の奥へ消えていった。

続く

以下ソース
http://www.menscyzo.com/2017/07/post_14369.html

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