2017年4月16日、厚生労働省研究班より、無痛分娩での死亡例が14例あったことを踏まえ、無痛分娩を行う場合には急変時に対応できる十分な体制を整えるよう求める「緊急提言」を発表した。
この提言が影響したかどうかは定かではないが、その後、死亡例の家族からの発言がネット上で相次いて記事となり、神戸では刑事告訴にまで発展した。
今や無痛分娩を希望していた妊婦に大きな不安を与える社会問題となっている。

今回の緊急提言を受け、マスコミは「無痛分娩や陣痛促進剤はリスクが高く、多くの悲劇を起こしている」と報道し、各地の医療機関からは「診療所で無痛をやったから死亡したと悪いイメージを与える」と批判の声が相次いでいる。
しかし、私は今回の緊急提言は無痛分娩の現状を明らかにし、産科麻酔医の増員・配置を含めた無痛分娩環境の整備を目的としたものと考えている。
それがいつの間にかイデオロギーの波に襲われ、無痛分娩バッシングに変質してしまったのではないか。

元々この提言は、2010年1月から16年4月までに報告された母体死亡症例298例のうち14人(約5%)が無痛分娩を行っていた症例であり、2007年度のデータ上の全分娩における無痛分娩の割合である2.6%と比較して死亡症例の割合が高かったことから研究班による追加解析が行われたことによるものだ。
では、本当に無痛分娩で妊産婦死亡率は上がるのだろうか。

結論から言えば死亡率は上がらない。
陣痛促進剤や器械分娩が増え、これらが制御不能な出血を引き起こす羊水塞栓症のリスクとなるため危険と主張する人もいるが、そもそも羊水塞栓症の発症リスク自体が少なく、また正常経腟分娩でも羊水塞栓症は生じる可能性がある。
むしろ促進剤や器械分娩がなければ無用な帝王切開が増える可能性も考えられることからこの主張は一概に正しいとは言えない(帝王切開は器械分娩などよりも大きな羊水塞栓症のリスクである。なお、無痛分娩は帝王切開の頻度を増加させない)。

むしろ、無痛分娩は通常の分娩と比べ手がかかるものの、お産の満足度を高めることや、痛みを感じることで生じる過換気、高血圧、過剰ないきみによる胎児低酸素の予防にも効果があり、母児ともにメリットがあると複数の論文で報告されている。
無痛分娩は本来、安全にお産を行うための手段でもあるのだ。

続く

以下ソース
http://healthpress.jp/2017/07/post-3123.html

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