戸叶和男の『日本奇習紀行』

世界各国、その地域・文化ごとに、実にさまざまな形での婚礼の儀が存在しているが、その多くは、新郎新婦同士ないし、その親や親族などの合意の上で成り立つものであり、どちらか一方の思惑だけで、それが成立する婚姻というのは、古い時代は別とすると、現代社会においてはそう多くあるものではない。
しかし、かつてこの国の一部の地域では、男性側による女性の“略取”という形でのみ、婚姻が成立するという、なんとも奇怪な風習が存在していたという。

「……ええ、もちろん自由な色恋なんてものはありゃしません。横恋慕だろうと、偏執的な想いだろうと、戦いに勝てば好きな女が手に入る。そういう習慣なんだそうです」

その幼き日に祖父母から聞いたという“かつての婚姻”についてそう語りはじめたのは、現在、郷里を遠く離れた都内の特別養護老人ホームで、一人、その余生を過ごしている田中道男さん(仮名・87)。
田中さんの話によると、彼が生まれ育った西日本のとある地域においては、男性が意中の女性を強引にさらって犯し、一方的に婚姻関係を成立させるという、にわかに信じ難い奇習が平然と行われていたのだという。

「なにせ古い話なんで、私もね、そう詳しくはわかりませんけどもね、(祖父母から)聞いた話では、村の娘たちがね、18歳になる日の晩、村はずれの辻のところへと置き去りにされるそうなんです。
それで、日付が変わる時刻になりますとね、その娘に恋心を抱いた男たちがね、一斉にその娘を奪い合うっていう。
それで奪い取った男が、その場でその娘を犯すんだそうです。ええ、モノにできなかった男たちの前でね。そこまでいったら、夫婦になるんだとか」

田中さん自身がそう語るように、古い話であるがゆえに、厳密に言うと、実際の習慣とは多少異なる部分もあるかもしれないが、基本的には、村の少女たちは18歳になると、男たちによって深夜の争奪戦が行われ、あろうことか、その戦いを制した男によって、その場でレイプされるのだという。
言い方は変かもしれないが、どうやら少女のレイプに成功した男が、その夫になれるという、なんとも奇妙な話であるようだ。

「もちろんね、お互いに好きあう関係の男女もいるわけなんですよね。
けれども、なにせそういうしきたりなもんだから、戦いに勝たないことには、嫁にもらうことすらできない。
しかも、場合によっちゃ、好きあう関係を引き裂かれた上に、その相手の目の前で犯されてしまう……
そういう場合も多かったと聞きますから、なんともやりきれないものがありますねぇ……」

もともと、こうした儀式が生まれた背景には、“腕っ節の強い男が女を幸せにできる”という観点があるようで、実際、当地においては喧嘩の強い“豪の者”がひしめき合っていたそうであるが、逆に言えば、腕に覚えのない男は、いつまで経っても嫁を娶ることができない。
ここ数年、若い世代の間では、いわゆる“草食系”の男性が少なくないというが、そうした人からすれば、この手の習慣が定着しきっていた当地のような場所は、まさに地獄のような環境であったといえそうだ。

以下ソース
http://tocana.jp/2017/08/post_14070_entry.html

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